医療脱毛はやけどのリスクがある?対処法や予防方法を解説
医療脱毛は、レーザーがメラニン色素に反応したときに発生する熱によって脱毛する施術のため、やけどをするリスクがあります。
仕組み上やけどのリスクをゼロにすることは難しいですが、対策をしておくことでそのリスクを抑えることが可能です。
この記事では、医療脱毛のやけどのリスクについて詳しく解説します。
万が一やけどをしてしまった時の対処法や、やけどの予防方法についてもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
医療脱毛はやけどをすることがある
医療脱毛はやけどのリスクがあります。
医療脱毛は毛のメラニン色素に反応するレーザーを照射し、このときに発生する熱によって毛母細胞や毛乳頭を破壊する仕組みです。
レーザーは基本的に毛にのみ反応しますが、周囲の肌組織にも多少のダメージが及ぶため、やけどになることがあります。
医療脱毛の仕組み上、熱を発生させないと脱毛ができないため、やけどのリスクをゼロにすることは不可能です。
またやけどは必ず起こるものではなく、十分な技量を持つスタッフが適切な施術を行えば、やけどのリスクを抑えて脱毛できます。
医療脱毛でやけどになる原因
医療脱毛でやけどになる原因は以下の通りです。
- 日焼け箇所に照射した
- 医療脱毛レーザーの出力が高すぎた
- 敏感肌や乾燥肌に照射した
- 自己処理が不十分だった
- 脱毛前に飲酒や入浴をした
- 施術者の技術不足
ここでは上記6つの原因についてそれぞれ解説します。
日焼け箇所に照射した
レーザー脱毛機はメラニン色素に反応して熱を発生させるため、毛だけでなく肌にも反応することがあります。
日焼け肌や色黒肌はレーザーが反応しやすいため、やけどになるリスクが高いです。
日焼けをしていても施術可能な脱毛機もありますが、クリニックによっては施術を断られてしまう場合もあります。
施術前に日焼けをしないよう、日頃から日焼け対策を徹底することが大切です。
医療脱毛レーザーの出力が高すぎた
医療脱毛レーザーは出力を調整できますが、出力が高すぎると発生する熱の温度も高くなるため、やけどをする可能性が高まります。
医療脱毛は施術時に痛みが生じますが、耐えられないほどの痛みが生じた場合、出力が高すぎる場合があります。
施術中に強い痛みを感じたら、我慢せずにすぐにスタッフに伝えましょう。
痛みを我慢して施術を受け続けると、肌へのダメージが大きくなり、やけどのリスクが高くなります。
やけどをすると治療に時間を割くことになり、本来のスケジュール通りに施術を受けるのが難しくなってしまいます。
敏感肌や乾燥肌に照射した
敏感肌や乾燥肌への照射もやけどのリスクが高まります。
肌が乾燥すると刺激に敏感な状態になるため、普通の肌よりもレーザー照射によるダメージを受けやすくなるのです。
特に冬は肌が乾燥しやすくなるため、他の季節よりもやけどのリスクが高い傾向にあります。
脱毛期間中は肌の保湿ケアを徹底し、やけどのリスクを抑えましょう。
自己処理が不十分だった
医療脱毛前は脱毛箇所の自己処理を行う必要がありますが、自己処理が不十分だとやけどをする可能性があります。
施術前に自己処理がきちんとされているか、剃り残しがないか確認されますが、見落としが絶対にないとは言い切れません。
剃り残しによるやけどを避けるためにも、丁寧に自己処理をしましょう。
また自己処理をする際は、肌に負担がかかりにくい電気シェーバーを使用するのがおすすめです。
全身脱毛の自己処理については以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひこちらも参考にしてみてください。
→全身脱毛前の自己処理はなぜ必要?部位別の剃り方やポイントなどを解説
脱毛前に飲酒や入浴をした
脱毛前に飲酒や入浴をすると血行が促進されて体温が上がるため、やけどのリスクが高まります。
ほかにも施術後の赤みや腫れなどの炎症を引き起こす原因にもなり得るため、脱毛前の飲酒や入浴は控えましょう。
また施術後の飲酒や入浴も、施術直後の炎症を長引かせる可能性があります。
肌トラブルを避けるためにも、施術前後の飲酒や入浴は控えたほうが良いでしょう。
施術者の技術不足
施術者の技術不足でやけどをする場合もあります。
やけどのリスクを抑えるためには、脱毛機を正しく使用するのはもちろんのこと、患者さんの肌の状態や肌質・毛質に合わせてレーザーの出力を調節することが必要です。
基本的には脱毛の知識や技術をしっかり身につけたスタッフが担当しますが、稀に出力を間違えて照射してしまうこともあります。
医療脱毛でやけどをした場合の対処法
医療脱毛でやけどをした場合の対処法は以下の3つです。
- すぐに冷やす
- 水ぶくれができたら潰さないようにする
- 医師の指示に従って薬でケアを行う
ここでは上記3つの対処法についてそれぞれ解説します。
すぐに冷やす
やけどをしてしまったら、患部をすぐに冷やしましょう。
できれば10℃くらいの流水で周辺部分を冷やすのが望ましいですが、難しい場合は保冷剤をタオルでくるんで冷やします。
保冷剤や氷を直接患部に当てて冷やすとやけどが悪化する恐れがあるため避けましょう。
冷やしすぎは凍傷になる可能性があるため、十分注意してください。
水ぶくれができたら潰さないようにする
中度のやけどになると患部に水ぶくれができることがありますが、絶対に潰さないようにしましょう。
水ぶくれをつぶすと雑菌が入って治りにくくなるだけでなく、やけど痕が残る恐れもあります。
水ぶくれができたらすぐにクリニックに連絡し、適切な治療を受けるようにしてください。
医師の指示に従って薬でケアを行う
やけどをしたら早めにクリニックを受診し、医師の指示に従って薬でケアを行いましょう。
痛みが治まってきたからといって途中で治療をやめると、やけど痕が残る原因になります。
処方された薬はすべて服用し、医師の指示に従うようにしてください。
医療脱毛は、やけどの治療が終わり、色素沈着が改善されてから再開することになります。
医療脱毛でのやけどを防ぐための予防方法
医療脱毛でのやけどを防ぐための予防方法は以下の通りです。
- 肌への負担が少ない脱毛機を選ぶ
- 保湿ケアを徹底する
- UVケアを徹底する
ここでは上記3つの予防方法についてそれぞれ解説します。
肌への負担が少ない脱毛機を選ぶ
やけどのリスクを抑えるためには、肌への負担が少ない脱毛機を選ぶのがおすすめです。
医療レーザー脱毛機には『蓄熱式』と『熱破壊式』の2種類の照射方式があり、それぞれ出力の高さが異なります。
蓄熱式 | 熱破壊式 | |
照射ターゲット | バルジ領域(発毛の指令を出す細胞) | 毛母細胞や毛乳頭(毛を作り出す細胞) |
出力の高さ | 低出力 | 高出力 |
得意な毛質 | 幅広い毛質に一定の効果がある | 濃く太い毛や剛毛 |
蓄熱式の方が肌への負担が少なく、やけどのリスクが低いとされるため、やけどのリスクを抑えたいなら蓄熱式の脱毛機を選びましょう。
またクリニックによって導入している脱毛機が異なるため、カウンセリング前に公式ホームページなどから確認しておくことをおすすめします。
保湿ケアを徹底する
肌が乾燥しているとやけどのリスクが高まるため、保湿ケアを徹底しましょう。
部位別の保湿ケアのポイントは以下の通りです。
顔 | 保湿力の高い化粧水を塗布した後、乳液で蓋をして保湿する |
体 | ボディクリームやボディローションで保湿する |
VIO | デリケートゾーン専用クリームで保湿する |
施術日前後の保湿ケアだけでなく、日頃から肌の保湿を習慣づけることが大切です。
UVケアを徹底する
日焼けすると施術時にレーザーが肌に反応しやすくなり、やけどのリスクが高まるため、日頃からUVケアを徹底して日焼けをしないようにしましょう。
日焼け止めを塗るのはもちろんのこと、以下のような紫外線対策を取り入れるのもおすすめです。
- 帽子を着用する
- 日傘を使用する
- UVカットの衣服を着用する
- 紫外線の強い時間帯の外出を避ける
紫外線は屋内にも入り込んでくるため、外出しない日にも日焼け止めを塗る習慣をつけて日焼けを防ぎましょう。
やけどをした場合のクリニックからの保証について
やけどをした場合、クリニックから保証があるかは契約次第となります。
契約書に「やけどに伴う治療費はクリニックが負担する」といった旨が記載されていれば、やけどをした場合の治療費はかかりません。
もし契約書にそうした肌トラブル時の対応が明記されていない場合は、患部の写真を撮影して医師からの診断書をもらったうえで、クリニックに相談してみましょう。
トラブルへの発展を防ぐためにも、契約前にきちんと契約書の内容を隅々まで確認するようにしてください。
まとめ
医療脱毛は仕組み上、やけどのリスクをゼロにすることはできません。
やけどになる原因として、日焼け箇所や敏感肌・乾燥肌への照射、自己処理の不十分、脱毛前の飲酒や入浴、施術者の技術不足などが挙げられます。
万が一やけどをしてしまったらすぐに患部を冷やし、早めにクリニックを受診して適切な治療を受けてください。
やけどのリスクを抑えるためには、クリニック選びを慎重に行うことはもちろん、日頃から保湿ケアやUVケアを徹底することも大切です。