ピーリングの頻度はどれくらい?美容皮膚科と自宅ケアの違いも解説
肌のターンオーバーを整え、毛穴やくすみの改善に役立つピーリングですが、どれくらいの頻度で行うべきかご存じでしょうか。
ピーリングは、肌質や目的、施術方法によって、適切なタイミングが異なります。
この記事では、医療ピーリングの推奨周期を中心に、自宅ケアとの違いや頻度の考え方について詳しく解説します。
どれくらいの頻度でピーリングをすればいいのか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
医療ピーリングとは?

医療ピーリングは、美容皮膚科や皮膚科などの医療機関で受けられる治療で、皮膚に化学薬品を塗布し、肌のターンオーバーを促進する施術です。
ここでは、自宅ピーリングとの違いや医療ピーリングの種類について、解説します。
自宅ピーリングとの違い
市販されている自宅用ピーリングは、刺激を抑えたマイルドな設計になっています。
AHA(グリコール酸、乳酸)や酵素などが使用されます。
表皮の角質を穏やかに取り除くことを目的としていて、効果を実感しにくい側面がありますが、肌への負担は少ないのが特徴です。
一方、医療ピーリングでは、高濃度の薬液を使用し、真皮層近くまで働きかけることが可能です。
施術には専門知識と技術が必要であり、医療従事者の管理下でのみ受けられます。
医療ピーリングの種類
代表的な医療ピーリングは、ケミカルピーリング、浸透型ピーリング、マシンピーリングに分けられて、その中でもさまざまな種類があります。
ケミカルピーリングは、AHA(グリコール酸)、BHA(サリチル酸マクロゴール)、TCA(トリクロロ酢酸)などを使用して、角質を取り除きます。
浸透型ピーリングには、マッサージピールやミラノリピールなどがあり、マシンピーリングはレーザーやハイドラフェイシャルなど機器を使用した方法です。
肌の状態や目的に応じた選択をすることで、毛穴詰まりやニキビ、くすみ、シワ改善などの効果が期待できます。
薬剤によっては敏感肌の方にも使用できるものもあるため、医師に相談してみましょう。
医療ピーリングでは、医師による肌診断や診察を行い、自分に合った薬剤を選択できるのがメリットです。
マッサージピール・ミラノリピールについては、以下の記事でも解説しています。
→マッサージピールでニキビ跡は改善できる?期待できる効果と施術後のケアを詳しく解説
→ミラノリピールの効果はいつから?ピーリング治療の特徴や選び方を紹介
効果を得るには継続が必要
医療ピーリングは効果が高いとはいえ、1回で肌が劇的に変化するわけではありません。
個人差はありますが、約2〜4週間ごとに、5〜6回の施術を1クールとするのが一般的です。
継続的に通院することで、肌のターンオーバーが整い、お悩みの改善につながります。
ニキビの改善や毛穴の縮小、肌のトーンアップなど、ピーリングの効果を得るためには継続することが重要です。
また、ピーリングの継続により、コラーゲン産生が促され、ハリや弾力のある若々しい肌質へと導くエイジング効果も期待できます。
医療ピーリングの適切な頻度と肌質ごとの調整ポイント

肌質や目的に応じて、ピーリングの適切な周期は異なります。
間隔が短すぎると肌のバリア機能を損ない、炎症や乾燥の原因になる恐れがあるため、正しい頻度で継続することが大切です。
脂性肌・ニキビ肌の方
皮脂分泌が活発な脂性肌やニキビ肌の方は、比較的短い間隔でのピーリングに耐えられることが多いです。
約2週間に1回程度の施術も可能な場合もありますが、症状に応じて医師と相談しましょう。
ピーリングは毛穴詰まりや炎症の予防に効果的で、ニキビやマスクによる肌荒れなどにも向いています。
ただし、皮膚の赤みや乾燥が現れたときは、頻度を落として調整することも必要です。
乾燥肌・敏感肌の方
乾燥肌や敏感肌の方は、皮膚のバリア機能がもともと弱い傾向があるため、ピーリングの刺激が強すぎると肌トラブルを引き起こす可能性があります。
約4週間に1回を目安に、肌の反応を見ながら慎重に進めていくことが重要です。
使用する薬剤は、低濃度で炎症リスクの少ないタイプを選ぶとよいでしょう。
保湿力を高める施術(エレクトロポレーションやイオン導入など)と併用することで、肌の乾燥を防ぎながらピーリングの効果を引き出すこともできるため、医師に相談してみましょう。
また、季節の変わり目や花粉の多い時期は、刺激を受けやすいため、施術の間隔を調整することも検討しましょう。
エイジングケア目的の方
シワやたるみ、くすみなどの年齢肌にアプローチする場合は、ターンオーバーを促しつつコラーゲンの生成を助けるピーリングが有効です。
約2〜3週間に1回の施術を継続的に行うことで、徐々にハリや弾力が回復してくる効果が期待できます。
エイジングケアでは、過度な施術よりも適度な間隔と継続が効果を実感するために必要です。
40代以降の方には、肌の代謝が落ちているためピーリングによるリズム調整が有効な場合もあり、たるみ毛穴やくすみに対するアプローチとしてもピーリングが活用されています。
季節や体調による調整も重要
紫外線が強い夏場、花粉や乾燥の影響を受けやすい春・冬は、肌の状態が不安定になりがちです。
このような時期は通常よりも施術間隔を空けたり、一時的に施術を休止する判断も必要です。
また、生理前後や睡眠不足のときも肌が敏感になりやすいため、ピーリングの頻度は一律にせず、柔軟に調整しましょう。
肌のコンディションが整っていないときは無理に施術を行わず、体調の良し悪しも含めて、医師とのカウンセリングを通じて適切な判断をすることも大切です。
自宅ピーリングの頻度と注意点

日常生活の中に取り入れやすい自宅ピーリングですが、使用頻度や製品選びを誤ると逆効果になるリスクもあります。
ここでは、自宅ピーリングの頻度と注意点について、詳しく解説します。
自宅ピーリングの頻度
一般的に、自宅用のピーリング剤は週1〜2回使用するのが目安です。
AHAのようなマイルドなものは週1回が多いですが、刺激の強いBHAは月に1〜2回が推奨されるなど、ピーリング剤の種類によっても適切な頻度は異なります。
市販のピーリング剤を使用する場合は、説明書や成分表示をよく確認して、自分の肌質と目的に合ったものを選びましょう。
ただし、頻度に固執せず、肌の状態を見極めながら行わなければ、トラブルを招いてしまうかもしれません。
また、製品の濃度やpH値によって刺激の強さが異なるため、特に敏感肌の方は10日に1度程度から始めて、様子を見ながら調整していきましょう。
初めてピーリングを行う方は、必ずパッチテストを実施し、肌への反応を確認してください。
角質を取り過ぎないことが、肌トラブルを防ぐポイントです。
ピーリングのやり過ぎによるリスク
毎日のようにピーリングを行うと、角質層が薄くなりすぎて肌のバリア機能が低下し、乾燥やかゆみ、赤みなどの炎症を引き起こす可能性があります。
バリア機能が低下すると、紫外線の影響を受けやすくなり、色素沈着やシミが生じるケースもあります。
特に、強めの酸を含む製品を頻繁に使用すると、肌内部の水分保持力が低下し、表面は脂っぽいのに内側は乾燥しているインナードライ状態になるリスクがあるため注意が必要です。
また、頻繁なピーリングは皮膚のターンオーバーを早めすぎて、未熟な角質細胞が肌表面に現れてしまうことがあります。
この状態になると、外的刺激に過敏になり、アレルギーや吹き出物の原因になる可能性もあります。
肌のヒリつきやごわつきが続く場合は、使用を中止しましょう。
肌の負担を抑えるためには、使用頻度を守ることはもちろん、製品ごとの使用説明を確認し、肌の状態に合わせて無理のないペースで行うことが重要です。
異常を感じた場合は使用を中止して、医療機関を受診しましょう。
自宅ピーリング後のスキンケア
自宅でピーリングを行った後は、肌が一時的に敏感になっているため、保湿と紫外線対策が必須です。
ヒアルロン酸やセラミドなどを含む保湿剤でしっかりと水分を補い、日焼け止めでUVケアを行ってください。
スキンケア用品は成分の優しいものを選び、刺激になりやすいレチノールやビタミンCなどが配合されているものは、数日は避けた方がよいでしょう。
医療ピーリングとの使い分け
医療ピーリングを受けている期間中に、自宅でのピーリングを並行して行うことはおすすめできません。
肌に必要以上の刺激を与えることになり、炎症や色素沈着のリスクが高まります。
施術の合間は、医師の指導のもとで保湿と鎮静ケアを行うことが重要です。
ピーリング効果を高めたい場合は、薬剤やスケジュールの変更を医師に相談してみましょう。
まとめ
ピーリングの頻度は、肌質や目的、季節によって適切な間隔が異なります。
一般的な頻度は以下の通りです。(肌質や施術内容により個人差あり)
- 医療ピーリング:2~4週間ごと
- 自宅ピーリング:週1~2回
医療ピーリングは継続することで、肌質改善やエイジングケアにも効果が期待できます。
一方自宅ピーリングは、市販の製品の用法用量をきちんと守り、肌の様子を見ながら慎重に取り入れることが重要です。
過度な使用は逆効果になることもあるため、もしもトラブルが起こってしまったら、すぐに医療機関を受診してください。