プラセンタ注射に副作用はある?3つのメリットを紹介
プラセンタ注射は、ヒトの胎盤から抽出したさまざまな成長因子や栄養素が含まれており、古くから医療や美容の分野で使用され続けてきました。
そんなプラセンタ注射ですが、副作用はあるの?と疑問を持っている方も少なくありません。
また、プラセンタ注射には更年期障害を治療したり、美肌効果が得られたりと、メリットが多くあることをご存じですか?
この記事では、プラセンタ注射の副作用とメリットをご紹介します。
プラセンタ注射の治療を検討している方、副作用について知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
プラセンタ注射について
プラセンタとは胎盤のことで、プラセンタ注射はヒトの胎盤から抽出した成長因子を含むさまざまな栄養素を注入する治療です。
ヒトの胎盤は、直径0.1mmほどしかない受精卵を10ヵ月で3kgもの胎児に成長させるほど、栄養がしっかり詰まっている臓器で、タンパク質、糖質、脂質といった三大栄養素はもちろん、ビタミンやミネラル、アミノ酸など150種類以上の栄養素も豊富に含まれているのが特徴です。
医療機関で取り扱われているプラセンタはすべてヒト由来のもので、厚生老労働省に医薬品として認可を受けているのは「メルスモン」と「ラエンネック」の二種類です。
解決させたい疾患やお悩みに応じてどちらかの製剤を選ぶことになります。
プラセンタには以下のような効果があるとされています。
- 更年期障害の症状改善
- 美肌効果
- 肝臓の働きを強化
- 疲労回復効果
- 抗アレルギー作用
- 抗炎症作用
- 免疫力向上 など
更年期障害の不快な症状を改善させるとして使用される他にも、ニキビやニキビ跡の改善ができることや、シワやたるみに効果があるとして美肌を求めて美容目的でプラセンタを注射する方もたくさんいらっしゃいます。
プラセンタ注射に副作用はある?
さまざまな効果が期待できるプラセンタ注射ですが、副作用やデメリットはあるのでしょうか?
ここからは、プラセンタ注射の副作用について詳しくご紹介します。
プラセンタに重篤な副作用は報告されていない
プラセンタ注射を受けたことによる重篤な副作用は報告されていませんが、注射をしたことによる痛みや赤み、内出血などが現れる可能性があります。
使用されるプラセンタは、感染症などをもっていないことを検査したうえで、健康な女性の胎盤が使用されていることや、ウイルスや細菌の活動を抑えるために加熱処理が行われていることから、プラセンタ注射は安全な注射として、重篤な副作用の心配はありません。
日本では1950年代ですでに医薬品として厚生労働省に認可されているプラセンタは、その後50年以上使用されているにもかかわらず、副作用が発症したという事例がないことから、安全な治療であるとされています。
プラセンタ注射を受けたら献血ができなくなる
プラセンタ注射を1度でも受けた方は、献血ができなくなります。
現時点では、プラセンタ注射によってヒト型の狂牛病である「変異型クロイツフェルトヤコブ病」に感染するリスクがゼロであるとは言えないからです。
万が一感染している方が献血をしたことによって、輸血を受ける多くの方に感染を広めてしまう危険性があることから、厚生労働省によってプラセンタ注射を受けた方は献血を控えるようにと通達されています。
プラセンタで太るって本当?
プラセンタ注射で太るという噂を耳にしたことがあるという方もいらっしゃるかと思いますが、プラセンタ注射が直接的な原因となり太ることは考えられません。
プラセンタ注射をしたことによって太るとすれば、原因として考えられるのは豊富に含まれている成長因子によるものです。
成長因子は新陳代謝を活発にする働きをもっているため、体がエネルギーを多く消費するようになります。そのため、空腹感が高まり過剰にカロリーを摂取してしまうと、太る原因となってしまうのです。
プラセンタ注射によって太るのが怖いという方は、暴飲暴食を控え、食事内容に気を配ってカロリーを過剰に摂取しすぎないようにしましょう。
乳がん術後の方でも投与可能
乳がんの術後にホルモン療法を受けた際、ほてりなどの不定愁訴に悩まされる方が多数いらっしゃいます。
不定愁訴への治療はホルモン補充療法が一般的ですが、乳がんの術後にはホルモン補充療法ができず、漢方などの治療が行われますが、なかなか症状が改善されないことも多いです。
しかし、プラセンタ注射は副作用を心配せずに不定愁訴に対してエストロゲンと同様の効果が認められており、乳がん術後の患者さんも安全に治療を受けることができます。
プラセンタ注射のメリット
プラセンタ注射は副作用の心配がない安全な治療だということがわかりましたが、他にどのようなメリットがあるのでしょうか?
ここからは、プラセンタ注射のメリットをご紹介します。
更年期障害の治療薬として使用できる
女性の月経がなくなる時期は50歳頃といわれていますが、その前後10年間を更年期と呼びます。また、更年期に以下のような不快な症状が現れることを更年期障害といいます。
- ほてり
- のぼせ
- 発汗
- 不眠
- 憂うつ
- イライラ
- 肩こり
- 頭痛
- 関節痛
- 腰痛
- 手足のしびれ など
このような症状で日常生活に支障をきたすような状態を更年期障害と呼び、エストロゲンの分泌低下やストレスなどによって引き起こされます。
プラセンタ注射は、更年期障害の症状を緩和することができるとされていて、ホルモンを調整する内分泌調整作用や、自律神経のバランスを調整する自律神経調整作用などが期待できます。
美肌効果が期待できる
プラセンタには、タンパク質や脂質、糖質、ビタミン、ミネラルなどが含まれていることは前述の通りですが、それ以外にも血行促進作用や抗酸化作用、線維芽細胞増殖作用が期待できることがわかっています。
プラセンタによって以下のような美肌効果が期待できます。
- シミ、くすみの改善
- シワ、ほうれい線の改善
- ニキビやニキビ跡の改善
- クマの改善
- 保湿効果 など
血行促進によって肌の細胞一つひとつにまで栄養を届け、新陳代謝を促して肌の老廃物を押し出すことで、シミやくすみ、クマなどの予防や改善効果があります。
また、抗酸化作用によってシミの原因となるメラニンの発生を抑え、老化ダメージから肌を守る役割も。
さらに、線維芽細胞増殖作用によって、年齢とともに低下する線維芽細胞の働きを促進し、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の生成を助けることで、肌にハリと弾力をもたらします。
外部からこれらを補うよりも、自ら生み出す力を育むことが美肌への近道となるのです。
サプリメントに比べて即効性が期待できる
プラセンタをサプリメントや内服薬で摂取することもできますが、服用するプラセンタは消化液によって分解され、その後体内に吸収されていくため、薄まった状態であることや、効果を感じるまでに時間がかかるというデメリットがあります。
また、市販されているサプリメントのプラセンタは、馬や豚のものが多く、ヒトプラセンタではないため、胃酸で分解されやすいともいわれています。
一方、注射による施術であれば、有効成分がダイレクトに伝わるため、効率よくプラセンタの効果を実感できるのが特徴です。
そのため、よりプラセンタの効果を早く実感したいという方は、注射での施術がおすすめです。
まとめ
プラセンタ注射の副作用とメリットについてご紹介しましたが、参考になりましたか?
プラセンタは約50年間医療現場で使用されてきたにもかかわらず、重篤な副作用は報告されていないため、安心して受けることができる施術です。
献血ができなくなるなどのデメリットはあるものの、アンチエイジング効果やニキビを改善させる効果などが期待できることから、定期的に施術を行っているという方も多いのも頷けます。
プラセンタ注射は更年期障害の治療薬としても使用されているため、つらい症状にお悩みの方は、ぜひプラセンタ注射を治療の選択肢の一つとして検討してみてください。
美肌効果や健康を保つためにも高い効果を発揮するプラセンタ注射の治療を、ぜひクリニックで受けてみてくださいね。