サーマクールはやりすぎると頬がこける?リスクと効果を得るための3つのポイント
年齢とともに顔の皮膚がたるみ、頬が下がるのを感じている女性におすすめの「サーマクール」。切らないたるみ治療の代表として、1度はその名を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
サーマクールは高周波(RF波)の力で真皮層のコラーゲンを収縮させ、たるみを引き締める施術です。継続して施術を受けることで、たるみを引き上げる効果が長期間続くといわれています。
サーマクールが日本の美容医療業界に導入されてから10年と少しが経ちました。長期的な経過やリスクについてはまだ明らかになっていないところもありますが、サーマクールの施術を受けたことで皮膚ダメージが蓄積するケースはほとんど見られません。
しかし、やりすぎると副作用のリスクがあるともいわれており、「頬がこけた」「たるみがひどくなった」などの声があるのも事実です。これからサーマクールの施術を受けようか検討されていた方にとっては、気になるところでしょう。
そこでこの記事では、サーマクールのやりすぎによるリスクと効果を得るための3つのポイントについてご紹介します。
目次
サーマクールとは
サーマクールとは、皮膚を切開せずに肌を引き締め、たるみを改善したり毛穴を引き締めたりする施術です。6.78MHzの高周波エネルギーを照射することで、肌の奥深くにある真皮層と皮下脂肪組織に熱ダメージを与え、たるんだコラーゲン線維を収縮、修復させます。
世界80カ国以上で施術が行われており、日本でも18万件以上の症例数を誇る、非常に効果の高いたるみ治療として人気があります。
以下は、サーマクールの効果です。
- たるみの改善
- 小ジワの改善
- ニキビの改善
- 毛穴の開き改善
- ハリとツヤの改善
- 小顔効果
- 肌質の改善
サーマクールの効果持続期間は、半年から1年程度です。施術直後でもすでに2割程度の効果が出ているといわれており、1ヶ月から2ヶ月くらいかけて効果が最大化します。
また、サーマクールでは体の施術も可能です。お腹や背中、太もも、二の腕などのたるみにも効果を発揮します。バストアップにも活用できるので、ボディのたるみが気になる方にもおすすめの施術です。
サーマクールのやりすぎによるリスク
サーマクールはその効果が評価されている一方で、やりすぎによるリスクや副作用を心配する声も聞かれます。
本来サーマクールは、ガイドラインにて推奨されている適切な方法で治療が行われれば、大きなトラブルが起こることのない安全な施術です。しかし、これは言い換えるとやりすぎるとリスクや副作用が生じる可能性もあるということです。
ここでは、サーマクールのやりすぎによるリスクについてご紹介します。
サーマクールの頻度によるリスク
サーマクールは非常に効果の高い施術なので、回数を多く行えばその分効果があると思われている方も多いですが、そうではありません。
サーマクールのガイドラインによると、治療期間は半年以上空けることが推奨されています。これは、安全かつ最大の効果を得るための目安として設けられている基準です。
しかし前回の効果が継続しているにもかかわらず、推奨されている期間より短いインターバルで施術を受けると、必要以上に肌を引き締めてしまうことになり、頬がこけたり老けて見えたりするなどのリスクが生じます。
また、サーマクールはお肉を焼くと縮むのと同じような原理で肌を引き締める施術です。そのため、お肉を焼きすぎると固くなるように、短い間隔で回数をやりすぎると頬などの肉も固くなってしまいます。
頬の膨らみや肌の柔らかさは、見た目の若々しさを左右する重要なポイントです。平たく固い皮膚では若く見えるどころか、不健康な印象を与えてしまうでしょう。
ハイパワーの施術を受けることによるリスク
サーマクールは、患者さんの皮膚の状態に合わせて適切な出力と照射数で施術を行うことが大切です。
サーマクールなどの美容医療の施術を受けるには、時間とコストがかかります。そのため、1回の施術効果を高めたいという気持ちが強くなってしまいますが、ハイパワーの施術はリスクを伴いますのでおすすめできません。
以下は、ハイパワーの施術を受けることによるリスクの例です。
- 頬がこける
- 神経損傷
- しびれ
- たるみの悪化
- シミやくすみの悪化
- 火傷
- 施術中の痛み
サーマクールは、出力と引き締め効果がある程度比例する施術だといわれています。
しかし、いくら引き締め効果を高めたいからといって極端に強い出力の施術を受けてしまうと、部位によっては化膿や炎症が起こり、感染症の原因になる可能性も。最悪の場合、組織が壊死することもあるので、若返るどころではなくなってしまいます。
また、出力と施術中に感じる痛みも比例するといわれています。サーマクールの施術で麻酔の使用が推奨されていないのは、痛みの感じ方が鈍いと火傷のリスクが高まるためです。
最新のサーマクールFLXでは、冷却システムなどが進化しているため、火傷のリスクは大幅に軽減されています。そのためある程度火傷のリスクは低くなっていますが、ハイパワーでの施術に注意すべきことに変わりありません。
サーマクールで効果を得るための3つのポイント
サーマクールはやりすぎると逆効果になる恐れもある美容医療の施術ですが、適切な出力と間隔を守れば非常に高いたるみ改善効果を得られます。
美容皮膚科医もおすすめするほどの施術で、芸能人でも多くの方がサーマクールで若さを保っています。では、サーマクールの効果を最大限に感じるためには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
ここでは、サーマクールで効果を得るための3つのポイントについてご紹介します。
サーマクールの認定医の施術を受ける
サーマクール認定医とは、サーマクールを製造しているアメリカのソルタメディカル社が行っている、トレーニングプログラムを修了した医師に発行される資格です。公的な資格ではないものの、サーマクールの原理を正しく理解し、安全に使用できるという証になります。
実際のところ、サーマクールはコンピューターで制御されているため、認定医の資格を所有していなくても施術が可能です。
しかし、サーマクールは施術者の技術によって、その効果に大きな差が出ます。施術の結果、顔全体が平たくなる、いわゆるサーマ顔になるかどうかは、施術者の技量に左右されるのです。
一部のクリニックでは看護師が施術を行っているようですが、安全な施術を受けるためにも、サーマクール認定医が施術を行うのか、カウンセリングで確認してみるとよいでしょう。
適切な治療間隔を守る
上記でもご紹介した通り、サーマクールは適切な治療間隔で施術を受けることが非常に大切です。推奨されている半年を空けないで施術を受けることに、メリットはありません。
サーマクールは1回施術を受けると、数ヶ月の間肌のコラーゲンが産生され続け、徐々に引き締まっていきます。そのため、1年に1回程度の間隔で施術を受ければ肌を良好な状態で維持できるでしょう。
また、途中で施術を受けなくなったからといって、たるみが加速することもないので、必ず継続しなければいけないわけでもありません。
安さでクリニックを選ばない
美容医療の施術は、比較的高額なケースが多いため、安さでクリニックを選んでいる方もいます。しかし、安さに重点を置いてしまうと、思わぬリスクを招く可能性があるので注意しなければいけません。
サーマクールの場合、施術には機械本体と施術ごとに使い捨てのチップが必要です。
実は価格が安すぎるクリニックでは、このチップを再利用しているところがあります。たしかに再利用アダプターを装着することで、チップの再利用が可能です。しかし問題は、このアダプターがソルタメディカル社の正規品ではないことです。
サーマクールのチップは、ソルタメディカル社の専売特許品であり、かなり高額なものなので、再利用することでチップの仕入れにかかる費用を大幅に下げられます。そのため、通常より安く施術を提供できるだけでなく、利益も大きくなるのです。
再利用チップを利用した施術は、出力が偏る可能性や火傷などのリスクもあります。そのような事態を避けるためにも、安すぎるクリニックで施術を受けるのはやめておきましょう。
まとめ
サーマクールのやりすぎによるリスクと、効果を得るための3つのポイントについてご紹介しました。
サーマクールは、たるみの改善効果が高く非常にリピーターの多い施術です。しかし、やりすぎは頬がこけたり余計に老けたりする恐れがあるため、正しい出力と治療間隔で施術を受けなければいけません。
また、施術者の技術も仕上がりを大きく左右するポイントですので、施術前のカウンセリングで施術者について質問してみるのもよいでしょう。サーマクールについてきちんと理解している医師であれば、リスクのある施術は止めてくれるものです。
サーマクールが自分に合っているかも含め、気になることはしっかりと確認し、満足のいく施術を受けるようにしましょう。