糸リフトは何本がベスト?糸の本数や年齢で効果が変わる?
糸リフト(スレッドリフト)は皮下組織に糸を入れて引き上げ、たるみを引き上げる美容施術です。
ただし、使う糸は一般的に数本以上になるため、総額を把握するためにも具体的には何本必要になるのか事前に知りたい人が多いです。
「多ければ多いほど効果がある?」「本数と年齢は関係ある?」「あとから追加できるの?」など、糸リフトの本数に関する疑問について詳しく解説します。
目次
糸リフトは平均何本入れる?
糸リフトは平均何本の糸を使うのでしょうか。
個人差があるため、患者さん全員が同じ本数になることはありませんが、平均的な傾向を見てみましょう。
糸リフトのスタンダードな本数は断言できない?
糸リフトの本数は、左右合計で6~20本がスタンダードです。しかし、必ずしもこの本数と決められているわけではありません。「平均何本入れればこれくらいの効果になる」という断言は難しいでしょう。
断言が難しい理由は、実際に施術で糸を入れる本数は、患者さんの悩みや施術部位、そしてクリニックやドクターの方針によって違いが出るためです。
たとえば目元の場合には30本、ほうれい線や口元なら40本、フェイスラインなら50本……というように、施術範囲の広さ、状態が本数に影響します。
片方の頬に1~2本ずつでは効果がない?
片方の頬に1~2本ずつだけの本数では、糸リフトの効果が十分に得られません。1本の糸にかかる負担が大きくなり、引き上げ効果が発揮できないためです。
本数が少ないと引き上げ効果が得られないだけではなく、仕上がりが不自然になる可能性もあります。
美しくなるために選択したはずの糸リフトの結果が、残念なことになってしまっては元も子もありません。
糸リフトは通常、最低でも片側に3本、両側で6本の糸を使うことが一般的です。患者さんの症状やクリニックの方針によってはそれを上回る可能性もあります。
十分な効果を発揮し、かつ、自然な仕上がりになるためには、1~2本といった本数は避け、ドクターと相談しながら適切な本数を選択しましょう。
本数が違うと何が変わるの?
適切な本数を選択することにより、引き上げ効果がアップし、一度引き上げた箇所が落ちにくくなるという効果が期待できます。
たとえばたるみが気になる部分に片側3本ずつ、両側で6本入れた場合、複数の糸が面のようになり、しっかりと引き上げた部分を支えます。
本数が少ない場合は面にならないため、支える効果が弱くなるでしょう。引き上げだけではなく、支える効果を考えると、やはり適切な本数が必要だと言えます。
年齢と本数は関係ある?
糸の本数について年齢別の目安が気になるかもしれません。実際、20代では約10本、30代では12~16本、40代からは16~20本を推奨する情報もあります。
しかしあくまで目安であり、必ずしもこの本数がすべての人にマッチするわけではありません。
本数の決定では、患者さん本人の肌の状態や目的が何よりも重要な要素です。
年齢だけではなく、肌質や悩みの程度に応じて最適な本数を決定するクリニックがほとんどです。
結論としては、糸の本数は個別のニーズや希望、担当ドクターの意見に基づいて決定されるべきであり、年齢だけが判断材料ではないと言えます。
糸の本数が多いほど糸リフトは効果があるの?
気になる悩みに効果的だと聞けば、「もっとたくさん入れたい」と考えるのは当然の気持ちです。
かといって、糸リフトは糸の本数が多ければ多いほどよいというものではありません。患者さんが理想とする効果を得るためには、適切な本数を選択する必要があります。
「本数が多ければOK」ではない
糸リフトは「本数が多ければ多いほど高い効果が期待できる」というわけではありません。
一度に多くの糸を使用したとしても、効果の大幅な向上や持続期間の延長効果は期待できないと覚えておくべきでしょう。
それどころか、過剰な本数が不自然な仕上がりや違和感を引き起こすこともあります。無理に本数を増やすよりも、適切な本数での施術とメンテナンスが重要です。
特にメンテナンスは意識しておきましょう。糸リフトの糸は永久的に体内で効果を発揮するわけではありません。平均1~2年で体内に吸収され、効果が失われます。
定期的なメンテナンスは、その時に必要な本数を把握しながら新たな糸リフト施術ができるメリットがあります。
自然な美しさを長く保つためにも、ぜひ定期的なメンテナンスを心がけてください。
糸リフトには溶ける糸と溶けない糸がありますが、溶けない糸でも定期的なメンテナンスは必要となるため、必ず医師と相談のうえ施術頻度を決定しましょう。
「足りない」と感じたら追加で入れる選択も
糸リフトの施術を受ける際、「本数が足りないのでは」と感じるかもしれません。そのような時には追加で糸を入れる選択肢もあります。
施術後に追加で挿入が必要だと判断した場合、新たな施術で糸を増やすことになるわけですが、多くの美容クリニックで対応しているシステムです。
このシステムは、最初に過剰な本数の糸を入れて不自然な仕上がりになるリスクを回避するメリットがあります。
「足りなければ入れる」という姿勢でいたほうが、患者様は気楽に、そして安心して施術を受けられるのではないでしょうか。
クリニックの方針にもよりますが、多くの場合、糸の追加は1本ずつから可能です。最低限の追加により、仕上がりを繊細にコントロールできるでしょう。
具体的に何本入れる?施術部位ごとの例
糸リフトの本数は患者さんの悩みやその時の状態によって異なりますが、平均で見れば「この部位なら何本」という傾向があることも確かです。
最終的にはドクターとの相談が重要ですが、ここでは参考として部位ごとの平均本数を見てみましょう。
ほうれい線
ほうれい線の糸リフトで使う本数は、一般的なケースでは左右両側を合わせて約6本です。ほうれい線からこめかみに向け、片側3~4本ずつの糸を挿入することになります。
ほうれい線の糸リフトは、ほうれい線だけではなく、こめかみ周辺も同時に引き上げます。こめかみを引き上げることによってさらに視覚的な効果がアップし、理想の仕上がりに近くなるでしょう。
中には「ほうれい線くらいなら左右1本ずつでも……」と考える人もいるかもしれませんが、前述の通り、1本だけでは引き上げ効果が十分に得られず、不自然な仕上がりになってしまいがちです。
片側3本、両側で6本あれば、自然な印象でほうれい線の悩みを解決しやすくなります。
フェイスライン
フェイスラインの場合、片側に最低でも3本、両側で合計6本前後が必要になる傾向です。症状や希望の仕上がりによっては6本より多くなる可能性もあります。
フェイスラインへの施術は輪郭のもたつきを改善することを目的に行われるのですが、輪郭は脂肪が多いため、複数の糸でしっかりと引き上げなくては効果が期待できません。
無理に本数を少なくすると引き上げる箇所が部分的になってしまい、不自然な仕上がりになりがちです。理想のフェイスラインを実現するためには、適切な本数を選択しましょう。
ほうれい線+フェイスライン
ほうれい線とフェイスラインを同時に引き上げる場合には、左右両側で最低でも約12本の糸が必要になります。
片側に6本の糸を使用することで、支える力がより安定し美しく自然な仕上がりが実現しやすくなるためです。
ただし、たるみの程度や脂肪の量も本数の決定に関係します。たるみが著しい場合や脂肪の量が多い場合は、本数を増やしてよりしっかりと引き上げ、支える配慮が必要でしょう。
また、顔全体のたるみに対処する場合も、左右両側で12本(片側6本)の糸を使うことが多いです。
たるみが強い場合、1本の糸だけでは引き上げられない部分があるため、本数を増やして対処します。
【重要】糸の種類にも注目
糸リフトで使われる糸は4種類あります。とげがついているもの、とげがついてないもの、体内で溶けるもの、体内で溶けないものという分類です。
それぞれの糸は得意分野が違うため、クリニックが採用している糸は自分が希望する効果に向いているかどうかを考えることも大切です。
とげあり | とげで皮下組織を引き上げる |
とげなし | コラーゲンの生成を促進してリフトアップ |
体内で溶ける | 半年~1年の効果が期待できる |
体内で溶けない | 溶けるタイプより長期間の効果が期待できる |
「とげ」「溶ける・溶けない」など聞くと、痛みや身体への影響を連想するかもしれませんが、糸リフトで使われる糸はそのような心配がありません。
どの糸も法律に準じた質の高い糸が使われているため、安心して施術を受けられます。
なお、最近では溶ける糸が主流になっています。糸の種類が気になる場合はクリニックに確認し、素材や効果などについて説明を受けることもおすすめです。
まとめ
糸リフトで使う糸の本数は、一般的には片側で3本、両側で6本という傾向がありますが、個人の状態や施術する部位、クリニックの方針で異なることがあります。
本数が少なすぎると十分な効果が発揮できず、多すぎても仕上がりが不自然になるなどのデメリットが生まれるため、適切な本数の選択は大切な要素になるでしょう。
理想の結果に近づけるため、クリニックの担当ドクターとよく相談し、適切な本数を選んでください。