ボトックス注射をすると笑顔がひきつる?不自然になる原因と失敗しないクリニックの選び方を解説!
ボトックスは、しわやエラ張り、フェイスラインのもたつきなどのさまざまな悩みに効果的な治療です。
ボツリヌス菌から抽出されたA型ボツリヌス毒素を注射で筋肉に注入することによって、おでこやエラなどの表情筋が過剰に働くのを抑制します。
しかし、ボトックスによって筋肉の動きを抑制してしまうと、笑顔がひきつって笑えないのではないかと不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ボトックスで笑顔が不自然になる原因とその対処法を徹底解説しています。
ボトックスの失敗を避ける正しいクリニックの選び方についても紹介しているため、ボトックス注射を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
ボトックスとは
ボトックスとは、A型ボツリヌス毒素の作用によって筋肉の過剰な動きを抑える美容治療です。
私たちが身体や表情などの筋肉を動かすときは、脳がアセチルコリンという物質をとおして筋肉に指令を伝えています。
しかし、このアセチルコリンが過剰に分泌されると筋肉の動きが大きくなるため、しわになったりエラが発達したりする原因になるのです。
ボトックスの主な成分であるA型ボツリヌス毒素には、アセチルコリンの分泌を抑える効果があります。
そのため、しわやエラ張りなど筋肉の過剰な動きが気になる部分に注射でボトックスを注入すると、A型ボツリヌス毒素がアセチルコリンの分泌を抑制。しわが目立たなくなったり、エラ張りが解消されたりする効果が期待できます。
ボトックスにはどんな効果がある?
ボトックスは次のような悩みを解消する効果があります。
- シワ(表情ジワ・小ジワ)
- あご(シワが寄る・平たくなる)
- エラが張る
- 頬肉
- たるみ
- 三角眉毛
- ガミースマイル
- 口角が下がる
- ふくらはぎが張る
- 肩こり
- わきが・多汗症 など
ボトックスは筋肉の動きを抑えられるため、シワや三角眉毛、ガミースマイルなどの解消に効果的です。
また、筋肉のこわばりを抑制する効果もあるため、筋肉の発達によるエラ張りや頬肉を解消してすっきりとしたフェイスラインを実現できるでしょう。
エラのボトックスについてはこちらの記事でも詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
→エラボトックスの効果が出るのはいつから?注射後の経過と持続期間について解説
ボトックスで笑顔がひきつるのはどうして?
ボトックスによって笑顔がひきつるケースには、次のような原因が考えられるでしょう。
- ボトックスを誤った場所に打った
- ボトックスを注入しすぎた
- 治療後にボトックスの薬剤が他の筋肉に広がった
ボトックスは薬剤の注入によって筋肉の働きを抑える治療のため、ボトックスを打つ際はエラやシワ、口角などの対象部位に正しく薬剤を注入する必要があります。
ただし、筋肉の構造をきちんと理解していない医師がボトックス治療をした場合、打つ場所や注入量によっては薬剤が関係ない部位にまで広がる可能性があるのです。
そのため、ボトックスの治療を受ける際は必ず実績が豊富な医師を選ぶようにしましょう。
また、ボトックスの薬剤が安定するまでには数日ほどかかるため、薬剤が他の筋肉に影響しないためにも治療後数日は打った箇所のマッサージを控えてください。
【部位別】笑顔が不自然になる例
ボトックスの誤った注入方法や施術後の過ごし方によって、笑顔が不自然になりやすいパーツは次のとおりです。
- 眉間・目尻
- おでこ
- 口の周り
- エラ
ここでは、それぞれの部位別に笑顔がひきつる例を紹介します。
眉間・目尻
眉間や目尻へのボトックスは、目の上に薬剤が流れた場合に注意が必要です。
正しい場所に薬剤が注入されれば眉間や目尻のシワの改善につながりますが、目の上に薬剤が流れるとまぶたが重く感じたり、目が開きづらくなったりする可能性があります。
そのため、目の上の筋肉が動きづらい状態で笑うと、眉や口角だけが上がった不自然な笑顔になってしまうのです。
おでこ
おでこへのボトックスは、眉に近い場所や目の付近に薬剤が流れると、笑顔がひきつりやすくなります。
おでこのシワは広範囲にわたるため、ボトックスを注入するとシワの改善によってかなりの若返り効果が期待できますが、注入場所や注入量には注意が必要です。
眉頭に薬剤が流れると眉頭が固定されて眉尻だけがつり上がったような笑顔に、眉尻に薬剤が流れると眉頭だけつり上がって困ったような笑顔になってしまうことに。
また、目の近くにまで薬剤が流れると、眉間や目尻の場合と同様に目が開きづらくなるため注意してください。
口の周り
口角やあごなど口の周りへのボトックスも、薬剤の注入量に注意が必要です。
適切な量であれば口角を引き上げたり、あごのシワを解消したりして表情が明るくなりますが、注入量が多すぎると筋肉の動きが抑制されすぎて不自然になります。
また、口角の上がり方が左右非対称にも関わらず両側に同じ量の薬剤を注入してしまうと、左右差が大きくなって片方だけ引き上がった笑い方になる可能性もあるため気を付けましょう。
エラ
エラのボトックスは、周りの筋肉に薬剤が流れると笑顔が不自然になりやすいため注意が必要です。
エラにボトックスを注入すると、顎を動かす咬筋(こうきん)の動きを抑制させてフェイスラインをシャープにできます。
ただし、正しい場所に薬剤を注入しないとエラ以外の筋肉の動きが抑制され、無理につり上げたようなひきつり笑顔になるため注意しましょう。
ボトックスで笑顔がひきつってしまったときの対処法
ボトックスで笑顔がひきつった場合の対処法は、主に2つです。
- ボトックスの効果が切れるまで待つ
- 効果を抑制する薬剤を注入する
ボトックスの効果は永久的ではありません。
そのため、可能であればボトックスの効果が切れるまで待つといいでしょう。
注入量や筋肉の状態によって効果の持続期間は異なりますが、一般的に3か月~6か月程度で効果は薄まります。
また、ボトックスの効果を抑制する薬剤(アセチルコリン塩化剤)を注入するのもひとつです。
ただし、ボトックスの効果がなくなるのに加えて薬剤を注入する費用もかかるため、症状が重くないのであれば効果が切れるまで待つことをおすすめします。
笑顔がひきつる以外にも副作用はある?
ボトックスは、笑顔がひきつる以外に次のような症状が起こる可能性があります。
- 腫れや内出血が起こる
- 顔の左右差が大きくなる
それぞれの症状について以下で詳しくみていきましょう。
腫れや内出血が起こる
ボトックスを打つと、ワクチン注射や点滴注射を行ったときのように注射した箇所に腫れや内出血が生じる可能性があります。
ただし、腫れや内出血は薬剤によるものではなく注射針による場合がほとんどのため、症状は基本的に数週間で治まるでしょう。
また、ボトックスは施術直後からメイクができるため、普段のベースメイクでも十分にカバーできます。
顔の左右差が大きくなる
私たちの顔は基本的に左右非対称です。しかし、顔の左右差を考慮せずにボトックスを注入すると、顔の左右差が大きくなる可能性があります。
そのため、医師は元々のバランスを考えながらボトックスを注入しなければなりません。
経験の浅い医師は、仕上がりのバランスや筋肉の状態に合わせた注入量の調整が難しいため、注入後に顔のバランスが崩れる可能性があります。
ボトックスで失敗しないクリニックの選び方
ボトックスで失敗しないためには、適切に治療してくれるクリニックを選ぶことが大切です。
ここでは、失敗しないクリニックの選び方を3つ紹介します。
ボトックスの実績が豊富なクリニックを選ぶ
1つ目は、ボトックスの実績が豊富な医師やクリニックを選ぶことです。
ボトックスは薬剤の量や注入する箇所が難しく、経験の浅い医師が行うと笑顔が不自然になったり、顔のバランスが悪くなったりする可能性があります。
そのため、クリニックの症例や口コミを確認し、実績豊富で信頼できる医師・クリニックを選びましょう。
悩みや要望をしっかりと聞いてくれるクリニックを選ぶ
2つ目は、悩みや要望を丁寧に聞いてくれるクリニックを選ぶことです。
治療の満足度は、事前のカウンセリングが充実していたかで変わります。
そのため、現在どのような悩みがあり、どのような効果を期待しているのかを医師にしっかりと伝えましょう。
悩みや要望を丁寧に聞いてくれる医師を選べば、失敗のリスクが少なく、満足度の高い仕上がりが期待できます。
なるべく1つのクリニックで施術を受ける
ボトックス注射を継続して行うのであれば、同じクリニックで受けるのがおすすめです。
複数のクリニックでボトックスを行うと、薬剤の種類や注入する箇所が異なることで仕上がりに差が出るかもしれません。
担当医を決めてしまえば、クリニックによって悩みや要望が食い違うこともなく、希望どおりの仕上がりが期待できるでしょう。
まとめ
本記事では、ボトックスで笑顔がひきつる原因とその対処法について詳しく解説しました。
ボトックスで笑顔が不自然になる原因は次のとおりです。
- ボトックスを誤った場所に打った
- ボトックスを注入しすぎた
- 治療後にボトックスの薬剤が他の筋肉に広がった
ボトックスは薬剤によって筋肉の動きを抑制する治療のため、正しい場所に正しい量の薬剤を注入する必要があります。
経験の浅い医師による施術や、施術後の間違った過ごし方によっては他の筋肉に薬剤が流れて笑顔がひきつる原因になるため注意しましょう。
ボトックスを検討する際は、本記事で紹介したクリニックの選び方を参考にして適切に治療してくれるクリニックを選んでくださいね。