ほうれい線はヒアルロン酸で改善する？施術の特徴や向いている方・Q＆Aを紹介
年齢とともに気になってくるほうれい線。その治療のひとつに「ヒアルロン酸注射」があります。
ほうれい線ができる原因は、加齢による肌の弾力低下や脂肪、水分の減少、靭帯のたるみなどです。ヒアルロン酸をほうれい線に注入すると、肌の内側からボリュームが増すため、シワが目立たなくなり、若々しい印象を与えることが可能となります。
この記事では、ほうれい線に対するヒアルロン酸注射の特徴や向いている方、施術で使用するヒアルロン酸の種類など、治療の概要をご紹介します。後半では、注入量の目安や施術後の注意点などよくある質問についても解説していくので、ぜひ最後まで読んでみてください。
ほうれい線はヒアルロン酸注射で改善する？
ほうれい線は、顔のシワの中でも特に目立ってしまうシワのひとつです。ほうれい線があるだけで老けて見えてしまうため、改善したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ほうれい線を目立たなくする治療にはいくつか種類があり、ヒアルロン酸注射もそのひとつです。
ほうれい線を注射ひとつで手軽に解消できるので、検討されている方もいらっしゃるかもしれませんが、いまいちどんな治療なのかわからないという方も多いようです。
そこでここでは、ヒアルロン酸注射によるほうれい線治療について詳しくご紹介します。
ヒアルロン酸でほうれい線が改善するメカニズム
ほうれい線は、皮膚のたるみや乾燥などが原因です。水分が角質層にまで行き渡らず、皮膚の表面が陥没してしまいます。笑顔になるたびにどんな方でも口元に線はできますが、年齢を重ねるとともに目立ちやすくなります。
その陥没している角質層に直接ヒアルロン酸を注入することで、肌内部の潤いが戻り、表皮にもハリとツヤが出てシワも内側からリフトアップされるため、ほうれい線が目立ちにくくなるのです。
ほうれい線に対するヒアルロン酸注射の特徴
ヒアルロン酸は、化粧品などによく使用される成分です。もともと人体の中に存在するもので、保湿性に優れ、肌のハリや弾力を保つ役割を担っています。
ヒアルロン酸注射では、透明なジェル状の薬剤を使用します。薬剤が注入されると、患者さん自身のヒアルロン酸と融合し、皮膚に膨らみが生まれるのです。
以下は、ほうれい線に対するヒアルロン酸注射の特徴です。
- 即効性がある
- メスを使用せずに治療ができる
- アレルギー反応が少ない
- シワ改善だけでなくハリや潤いもアップする
- 元の状態に戻すことも可能
ヒアルロン酸注射は、注入後すぐにほうれい線が薄くなるのを実感できます。シワが気になる部分に薬剤を注入することで、肌にハリが生まれ、毛穴が目立たなくなるなどの効果も期待できます。
また、アレルギー反応が起きることもほとんどありませんが、その一方で持続性が低いというデメリットもあることを知っておきましょう。
これは、ヒアルロン酸がもともと体内に存在するものだからこそ起こる現象です。せっかく注入してほうれい線が解消したとしても、徐々に元の状態へ戻ってしまうため、適切な期間をあけて定期的にヒアルロン酸を注射する必要があります。
さらに、クリニックの選び方によっては、ヒアルロン酸を注入したことでかえってほうれい線が目立ってしまうこともあります。ヒアルロン酸注射は医師の技術力も重要だといえるでしょう。
なお、ヒアルロン酸注射の効果について、詳しくはこちらでご紹介しているので、ぜひ参考になさってください。
→ヒアルロン酸注射の効果とは？施術を受ける前に知っておきたい注意点も紹介
ほうれい線治療にヒアルロン酸注射が向いている方
ほうれい線へのヒアルロン酸注射が向いているのは、以下のような方です。
- ほうれい線を手軽に解消したい方
- 自然にリフトアップしたい方
- ダウンタイムができるだけ短い治療が良い方
- 即効性がある治療を希望する方
- 変化を試したい方
- 安全性の高い治療を受けたい方
ヒアルロン酸注射は、ほうれい線を薄くしたいけれど皮膚を切開したくない、手軽に解消したい方におすすめです。
切開を伴う手術の場合、術後数日間は仕事を休んだり安静にしたりしなければいけませんが、ヒアルロン酸注射は注射を打つだけで済むので、ダウンタイムを取れない方にも向いています。
即効性がある点や一定期間が経つと効果が薄れる点も、変化を試したい方に向いているといえるでしょう。
反対に、根本からほうれい線を改善して永久的な効果を得たい方には向いていません。また、まれではありますが、ヒアルロン酸にアレルギーがある方も、ほうれい線に限らず治療は受けられないことを理解しておいてください。
施術に使うのはどんなヒアルロン酸？
ほうれい線のヒアルロン酸注射では、真皮の深層に薬剤を注入します。なぜなら、ヒアルロン酸を皮膚の浅い位置に入れると、デコボコしてしまう恐れがあるからです。
ほうれい線のシワが深い場合はしっかりと持ち上がるよう中程度の硬さのヒアルロン酸を、それほど深くない場合は柔らかいヒアルロン酸を選択するなど、患者さん一人ひとりの症状に合った製剤を選ぶことが重要です。
ヒアルロン酸製剤は、多くのメーカーが製造しています。当院で使用しているのは、アラガン社製の「ジュビダームビスタ®」シリーズです。厚生労働省認可のヒアルロン酸製剤なので、安心して治療を受けていただけます。
当院のヒアルロン酸注射について、詳しくはこちらをご覧ください。
施術後の経過とダウンタイム
ほうれい線に対してヒアルロン酸注射を打った後は、すぐにメイクをして帰宅できます。シャワーや入浴の制限もありませんが、むくみが生じやすくなるので、できれば腫れが引くまで控えた方が良いでしょう。
上述の通り、ヒアルロン酸注射は即効性があります。注入後はすぐにシワの改善を実感でき、数ヶ月〜2年程度効果が持続するでしょう。
また、ほうれい線のヒアルロン酸は、ダウンタイムが非常に短いのも特徴です。人によっては施術後数日から数週間、以下のような生じることもありますが、メイクでカバーできる程度の軽症であることがほとんどです。
- 赤みや腫れ
- 内出血
- むくみ
- 痛み
ヒアルロン酸は基本的に安全性が高く重篤な副作用につながりにくいので、安心して施術を受けてください。万が一痛みが強すぎたり長引いたりする場合は、施術を受けたクリニックへ早めに相談することをおすすめします。
ダウンタイムを長引かせないようにするためにも、経験豊富で信頼できる医師やクリニックを選び、施術後は医師の指示に従って過ごすようにしましょう。
ヒアルロン酸によるほうれい線治療に関するQ＆A
ここからは、ヒアルロン酸によるほうれい線治療に関するQ＆Aをいくつかご紹介します。ヒアルロン酸注射に限らず、美容医療の施術は疑問や不安を全て解消してから受けるようにしましょう。
20代でヒアルロン酸注射を受けるのは早いですか？
年齢が若くても、頭蓋骨の骨格などの問題でほうれい線が目立つこともあります。
骨格が問題の場合、硬めのヒアルロン酸を適切な部位に注入することで、ほうれい線が改善する可能性もあるので、ぜひ一度クリニックへ相談に行ってみましょう。
ヒアルロン酸の注入量はどのくらいが目安ですか？
ほうれい線の深さや範囲、症状、患者さんの希望などによっても注入量は変わってきますが、大体両側で0.5〜2.0cc程度が目安です。ただし、片側0.5ccを注入した場合よりも、片側1ccのときの方が満足度は高いとされています。
ここで注意したいのが、注入量が多すぎる場合です。ヒアルロン酸が注入した周囲の血管を圧迫し、血流が悪くなることで、皮膚の色が黒ずんでしまうなどの悪影響が出る恐れもあるので、医師とよく相談して適切な量を注入しましょう。
小鼻の横のほうれい線はヒアルロン酸が注入できないというのは本当ですか？
小鼻の横（鼻翼基部）へのヒアルロン酸注入は、顔面動脈の血管枝が血流障害を起こす可能性があります。
ただし、解剖を熟知した経験豊富な医師であれば、ヒアルロン酸の注入が可能です。クリニックのホームページなどで症例数や症例写真を確認してみましょう。
ヒアルロン酸を注入したことが周囲にバレませんか？
ヒアルロン酸注射は、外科手術に比べてバレにくい治療です。ダウンタイムもほとんどなく、施術直後の赤みや腫れも、メイクをすればわかりません。
ただし、ヒアルロン酸の注入量が多いと表情が不自然になることもあります。誰にも気づかれたくない場合は、少量ずつ足していくとよいでしょう。
治療後の注意点を教えてください。
ヒアルロン酸によるほうれい線治療後は、内出血や腫れなどの症状が強く出るのを防ぐため、大量の飲酒や激しい運動は控えましょう。
また、ヒアルロン酸が体に馴染む前に強い力を加えてしまうと、形が崩れる恐れもあるので、治療部位を強くマッサージしないよう注意が必要です。
まとめ
ほうれい線に対するヒアルロン酸注射の概要やQ＆Aをご紹介しました。
ヒアルロン酸注射は、注射ひとつでほうれい線を目立ちにくくできる美容医療の施術です。ダウンタイムや副作用のリスクも少なく、手軽にほうれい線を解消できるので、忙しい方にも向いています。
即効性もあることから、周囲にバレてしまうのではないかと心配されている方もいらっしゃるかもしれませんが、少量ずつ注入していけばバレにくい治療でもあります。
ほうれい線を解消して若々しさを手に入れたい方や、手軽なほうれい線治療をお探しの方は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。
