ピコフラクショナルでニキビができる？失敗例や気をつけるポイントを紹介

ピコフラクショナルは、痛みやダウンタイムを抑えて肌の改善が期待できる治療法です。しかし「ピコフラクショナルの治療後にニキビができた」と聞いて、治療を迷っている方もいるのではないでしょうか。

ピコフラクショナルの治療によってニキビができる可能性はゼロではありません。

このコラムでは、ニキビができるなどのピコフラクショナルによるリスクや、治療に失敗しないためのポイントを紹介しています。

ニキビができるリスクをできるだけ下げたいという方は、ぜひ最後までお読みください。

ピコフラクショナルとは

ピコフラクショナルは、レーザーで肌の真皮層に点状の微細な穴を開ける治療法です。

ダメージを負うと、肌は再生のためにコラーゲンやエラスチンなどの美肌成分を生成します。その結果肌がふっくらと生まれ変わり、ニキビ跡・毛穴の開きなどが改善する効果が期待できるのです。

ピコフラクショナルは従来のレーザー治療よりも熱発生が少なく、肌表面へのダメージを抑えられます。

そのため、痛みが少なく、ダウンタイムがほとんどない点もメリットといえます。お仕事などで治療後にお休みが取れない方でも受けやすい治療です。

ピコフラクショナルのリスク

ピコフラクショナルには、以下のリスクが起こる可能性があります。

• ニキビができる
• 効果が見られない
• ダウンタイムが長引く
• 色素沈着が起こった
• 肝斑が悪化する
• 赤ら顔が悪化する
• やけどを負ってしまう
• 点状出血する

それぞれの例について、詳しく見ていきましょう。

ニキビや赤いぶつぶつができる

ピコフラクショナルを受けた後に、ニキビや赤いぶつぶつができたり、悪化したりすることがあります。

ピコフラクショナルはニキビ跡の改善が期待できる治療ですが、レーザーの刺激によって皮脂腺が刺激されると皮脂分泌が増加し、ニキビができやすくなることがあります。

また、ニキビができている箇所にピコフラクショナルを照射すると、刺激を受けたことで炎症が強くなる可能性もあるのです。

ただしこれは一時的な症状で、治療により皮膚のターンオーバーが整うと皮脂分泌も正常化し、ニキビも徐々に治っていくことがほとんどです。

効果が見られない

ピコフラクショナルのダウンタイムが終了しても、効果が見られない可能性があります。

これは、ピコフラクショナルで効果を実感するには基本的に複数回の治療が必要なためです。

ピコフラクショナルでは、1回の治療で肌の10〜15%の肌細胞が生まれ変わるといわれています。そのため、肌全体を改善していくためには、5〜6回の治療が必要です。

ダウンタイムが長引く

ピコフラクショナルは比較的ダウンタイムの短い治療法ですが、ダウンタイムが長引いてしまう可能性もゼロではありません。

治療後にかさぶたができた場合は、自然に取れるまで1週間ほどかかります。また、点状出血が起こった場合にも、1週間程度治るまでにかかるでしょう。

色素沈着が起こった

日焼けした肌や日焼けしやすい方、レーザーの出力が高すぎた場合などに、一時的に色素沈着が起こる可能性があります。

色素沈着は、治療後に紫外線を浴びてしまうことで起こりやすくなります。

治療後は肌がダメージを受けやすい状態になっているため、紫外線を浴びると色素沈着が起こりやすくなるのです。

また、摩擦も色素沈着の原因です。肌を強く擦ってしまうと、色素沈着が起こる可能性があります。

肝斑が悪化する

ピコフラクショナルによって肝斑を悪化させてしまう場合があります。

肝斑とは、肌に左右対称に広がる薄茶色のシミのことです。肝斑は肉眼で見えているものの他にも、隠れ肝斑と呼ばれ、肉眼で確認できないものもあります。

肝斑は刺激に弱いといわれています。そのため、レーザーの衝撃でメラニンを作る細胞を活性化させてしまうと、症状が悪化する可能性があるのです。

肝斑は自分で判断するのが難しく、適した治療法を選ぶのも難しい症状です。

そのため、治療を受ける際は信頼できる医師に相談し、治療のメリットだけでなくデメリットについてもしっかり説明を受けるようにしましょう。

赤ら顔が悪化する

赤ら顔の原因は、炎症やニキビ、肌質などの場合と、血管が透けて見えている場合とがあります。

血管が透けて見えている方の場合、ピコフラクショナルによって肌内部が炎症を起こして血液が集まると、赤ら顔が強調されてしまうケースがあるのです。

炎症が治癒すれば、赤みは徐々に落ち着いていくでしょう。

やけどを負ってしまう

ピコフラクショナルは、肌に熱を与える治療法です。

レーザーで穴が開いた周りは熱ダメージを受けるため、穴を開ける密度が高かったり出力が強すぎたりすると、やけどや水ぶくれのリスクが高まります。

照射密度と出力を抑えることで、火傷のリスクは軽減できます。心配な方は、治療前に相談してみましょう。

点状出血する

ピコフラクショナルの治療後に、点状出血が見られる場合があります。

点状出血とは、毛細血管が破れて生じる赤や紫色の点のことです。肌が薄い方や毛細血管が破れやすい方は、点状出血のリスクが高いといわれています。

点状出血が起こると、症状が改善するまでには数日〜1週間程度かかります。

症状は自然に治癒しますが、目立つ場合に気になる方もいるでしょう。

ピコフラクショナルでニキビを悪化させないためのポイント

ピコフラクショナルでニキビやニキビ跡を治療したい場合に、悪化させないためのポイントは以下の3つです。

• ニキビができた段階で治療する
• むやみに触らない
• 治療後は肌の刺激を避ける

上記のポイントについて、詳しく見ていきましょう。

ニキビができた段階で治療する

ニキビを悪化させないためには、ニキビができた時点で治療を始めるのがおすすめです。

ニキビは自然に治癒する症状ですが、クリニックや皮膚科で治療すると、悪化せずに治りやすくなります。

ニキビの初期段階で治療を始めておけば炎症も防げるため、ニキビ跡が残るリスクも避けられるでしょう。

ニキビ跡の治療法に関してお悩みの方は、下記をご覧ください。

→ニキビ跡は症状によって治し方が違う！ニキビ跡の種類や原因を詳しく解説！

むやみに触らない

ニキビができた場合は、触ったり潰したりしないように気をつけましょう。

早く治そうとして潰すのは、ニキビ跡が残る原因です。

また、気になるからといって触ると炎症が悪化してニキビ跡が残る可能性があります。

肌の触りすぎは肌荒れにもつながるため、できるだけ触らないように過ごし、炎症している場合は早めにクリニックを受診しましょう。

治療後は肌の刺激を避ける

ピコフラクショナルの治療後も、肌の刺激はできるだけ避けるようにしましょう。

治療後は肌がダメージを受けて敏感な状態になっています。刺激に弱くなっているため、過度に触ったり正しいケアを行わなかったりすると、肌の状態が悪くなります。

できるだけ触らないように気をつけ、刺激の少ないスキンケアをしましょう。

ピコフラクショナルに失敗しないためのポイント

ピコフラクショナルを受ける際に失敗のリスクを少なくするためには、以下の3つを守るようにしてください。

• リスクやダウンタイムを確認する
• ダウンタイムの過ごし方に気をつける
• 実績のあるクリニックで治療を受ける

失敗しないためのポイントについて、詳しく説明します。

リスクやダウンタイムを確認する

治療を受ける前に、治療のリスクやダウンタイム中の症状、期間について必ず確認しておきましょう。

ピコフラクショナルは痛みやダウンタイムの抑えられた治療法ですが、リスクが全くないわけではありません。

治療前のカウンセリングなどで治療のリスクやダウンタイム期間、起こりうる症状などの説明を受け、理解してから治療に臨むようにしてください。

ダウンタイムの過ごし方に気をつける

ピコフラクショナルの治療後は、1週間程度のダウンタイムがあります。

この期間に症状を悪化させないためにも、クリニックに言われた注意を守るようにしましょう。

ダウンタイム中の過ごし方を3つ紹介します。

紫外線対策を徹底する

ピコフラクショナルの治療後の肌は一時的にダメージを負った状態です。

紫外線を浴びるとメラニンを吸収して色素沈着を起こす可能性があります。

そのため、治療後1週間程度は日焼け止めをこまめに塗り、肌を守ることを意識しましょう。

肌をたっぷり保湿する

治療後の肌はダメージを負っている状態のため、刺激の少ない保湿剤を使い、しっかり潤いを与えるようにしましょう。

アルコールや香料が入っているスキンケアは避け、肌に優しい化粧水や乳液でたっぷり保湿を行うことにより、肌も回復しやすくなります。

血行がよくなる行動は避ける

治療後は赤みの症状が出やすくなります。

赤みをできるだけ抑えるためにも、治療後1週間程度はサウナやエステ、激しい運動など血行がよくなる行動は避けるようにしましょう。

炎症が長引くと、色素沈着のリスクも高まります。ダウンタイム中はできるだけ安静に過ごすようにしてください。

実績のあるクリニックで治療を受ける

ピコフラクショナルの治療を受ける際は、実績のあるクリニックを選ぶようにしましょう。

経験の少ない医師の元で治療を受けてしまうと、肌に合っていない出力で治療されてしまい、失敗が起こりやすくなります。

また、自分の肌に適していない治療を勧められる可能性もあるでしょう。

カウンセリング内容を踏まえ、自分に最適な治療を提案してくれるクリニックを選ぶと、失敗や後悔をする可能性を少なくできます。

まとめ

ピコフラクショナルの治療後、ニキビができることがあります。レーザーによって皮脂腺が刺激され、皮脂分泌が増加するためです。

ピコフラクショナルはメリットも多いものの、治療にはリスクもあります。必ず事前にリスクやダウンタイムを把握してから治療を受けるようにしましょう。

もしもニキビや赤いぶつぶつができてしまった場合は、施術を受けたクリニックに相談するのがおすすめです。

アフターケアも充実したクリニックを選べば、安心してピコフラクショナルを受けられるでしょう。