シミ取りレーザーができない人とは?ピコレーザーの禁忌事項と対策
鏡を見るたびに気になるシミ。メイクで隠しきれなくなると、医療レーザーによる根本的な解決を検討される方も多いでしょう。特に最新のピコレーザーは、肌へのダメージを抑えつつ効率的にシミを消せると人気です。
しかし、残念ながらすべての方がすぐにシミ取りレーザーを受けられるわけではありません。体質や現在の肌状態によっては、施術を断られたり、逆にシミを悪化させてしまったりするリスクがあるのです。
この記事では、美容皮膚科の視点からシミ取りレーザーができない人の特徴や施術を受けるための準備について、解説します。
目次
そもそもシミができる原因とは?

シミ取り治療を理解するためには、まずなぜシミができるのかを知る必要があります。
紫外線によるメラニンの蓄積
シミの最大の原因は紫外線(UV)です。紫外線を浴びると、肌を守るためにメラノサイトという細胞がメラニンを作り出します。通常は肌のターンオーバーによって排出されますが、過剰に生成されたり代謝が落ちたりすると、メラニンが蓄積してシミとなります。
摩擦や炎症
クレンジングで顔を強くこする、合わない化粧品による炎症なども、メラノサイトを活性化させる原因です。これを炎症後色素沈着と呼びます。
ホルモンバランスの乱れ
30代〜50代の女性に多い肝斑(かんぱん)は、女性ホルモンの乱れが主な原因とされています。一般的なシミ(老人性色素斑)と異なり、刺激に非常に弱いため、通常のレーザーを当てると濃くなる可能性がある厄介なシミです。
最新のシミ取り:ピコレーザーとは

現在、シミ取り治療の主流となっているのがピコレーザーです。
従来のQスイッチレーザーがナノ秒(10億分の1秒)単位で照射するのに対し、ピコレーザーはピコ秒(1兆分の1秒)という驚異的な短さで照射します。
- 熱ではなく衝撃波でメラニンを粉砕
周囲の組織への熱ダメージが極めて少ないのが特徴です。 - 痛みが少ない
照射時間が短いため、従来のレーザーより痛みが軽減されています。 - ダウンタイムが短い
照射後のカサブタが目立ちにくく、保護テープが不要なケースも多いです。
しかし、この優れたピコレーザーであっても、受けられない条件が存在します。
シミ取りレーザーができない人の特徴
以下の項目に当てはまる方は、安全上の理由から施術を控えるべき、あるいは医師の慎重な判断が必要になります。
妊娠中・授乳中の方
妊娠中はホルモンバランスが劇的に変化しており、通常よりもシミが濃くなりやすく、新しいシミができやすい状態にあります。また、痛みに敏感になりやすく、ストレスが母体に影響を与える可能性も否定できません。多くのクリニックでは、安全を最優先して出産・断乳後の施術を推奨しています。
光過敏症(日光アレルギー)の方
レーザーは特定の波長の光を照射する治療です。光に対して過剰に反応してしまう体質の方は、照射部位に激しい赤み、腫れ、湿疹が出るリスクがあるため、施術ができません。
ケロイド体質の方
傷跡が盛り上がりやすいケロイド体質の方は、レーザーの刺激によって照射部位がケロイド化する恐れがあります。
特定の薬を服用中・使用中の方
- 光線過敏症を誘発する薬
一部の抗生物質、解熱鎮痛剤、利尿剤などは、光に敏感に反応する副作用を持つ場合があります。 - イソトレチノイン(アキュテインなど)
ニキビ治療薬として知られるこの薬を服用中の場合、肌の再生能力が変化しているため、半年ほど期間を空ける必要があります。
そのほかの薬を使用している場合も、ピコレーザーをお受けいただけない可能性がございます。施術を希望される方は必ず医師に確認してください。
ペースメーカーや金の糸が入っている方
体内に金属や医療機器が入っている場合、レーザーのエネルギーが反応して熱傷を起こす危険性があるため、部位によっては施術不可となります。
てんかん発作の既往がある方
レーザー照射時の鋭いフラッシュ光(光刺激)が引き金となって発作を誘発するリスクがあるため、安全を最優先して禁忌とされています。
施術部位に傷・ヘルペスのある方
症状を重症化させたり、照射部位全体に広げてしまったりする危険があるためです。
その他、何らかの不適応要因が認められる方はピコレーザーでのシミ取りを受けられない場合、医師の判断で治療をお断りすることがございます。
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→ピコレーザーはシミ取りにおすすめ?クリニックの選び方と施術の流れも紹介
シミ取りレーザーに適していない肌状態

体質に問題がなくても、今の肌の状態によっては当日キャンセルや延期になることがあります。
激しい日焼けをしている肌
シミ取りレーザーは黒い色(メラニン)に反応します。日焼けした肌は、シミ以外の皮膚表面にもメラニンが充満している状態です。この状態でレーザーを打つと、肌表面がヤケドを起こしたり、色ムラになったりする危険が極めて高いです。海やキャンプ帰りの日焼けがある場合は、数ヶ月空けて色が落ち着くまで待つ必要があります。
炎症を伴うニキビや肌荒れがある
照射部位に強い炎症がある場合、レーザーの刺激がさらなる炎症を招き、炎症後色素沈着を悪化させる原因になります。まずは皮膚科治療で肌荒れを治すのが先決です。
肝斑(かんぱん)が混在している
頬骨のあたりに左右対称に広がる肝斑がある場合、高出力のシミ取りレーザー(スポット照射)は禁忌に近い扱いです。刺激によって肝斑が激しく悪化してしまいます。肝斑がある場合は、低出力で少しずつメラニンを散らすピコトーニングという別のアプローチが必要です。
極度の乾燥肌
バリア機能が低下している乾燥肌の状態では、レーザー後の回復が遅れ、トラブルが起きやすくなります。
シミ取りレーザーに適した肌状態にするために
「今はできない」と言われた方でも、適切な準備(プレケア)をすることで、安全に効果的な施術を受けられるようになります。
徹底した紫外線対策
日焼け止めを毎日塗るのはもちろん、帽子や日傘を活用し、「新たなメラニンを作らせない」状態をキープしてください。日焼けが落ち着けば、レーザーを打てる可能性が広がります。
保湿によるバリア機能の強化
肌が潤っていると、レーザーのエネルギーが適切に伝わりやすく、術後の回復(ダウンタイム)もスムーズに進みます。セラミドやヒアルロン酸配合のスキンケアで、土台を整えましょう。
内服薬・外用薬での準備
多くの美容皮膚科では、施術の1ヶ月前からトラネキサム酸やビタミンC、Eの内服を推奨しています。これにより肝斑の活性を抑え、術後の色素沈着リスクを下げることができます。また、ハイドロキノンなどの美白剤でメラニン産生を抑えておくことも有効です。
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シミ取りレーザーにおすすめの季節と避けた方がいい季節

おすすめの季節:秋〜冬(10月〜2月)
シミ取りに最も適しているのは、紫外線量が下がる秋から冬にかけてです。
- 理由
術後の肌は非常にデリケートで、少しの紫外線でも再発や色素沈着につながります。日差しが弱い時期であれば、術後の保護や管理が格段に楽になります。
注意が必要な季節:夏(6月〜8月)
絶対にできないわけではありませんが、夏場は以下のリスクがあります。
- 理由
紫外線が強く、どれだけ対策しても完全に遮断するのが難しいため、術後の色素沈着リスクが高まります。また、汗で保護テープが剥がれやすい、蒸れて肌トラブルが起きやすいといったデメリットもあります。
【結論】
確実に、綺麗に治したいのであれば、予定を調整して秋・冬にスタートすることをおすすめします。
シミ取りレーザー後のメンテナンスとスキンケア

施術が終わった後こそが、シミ取りの成功を左右する本番です。
術後すぐは「絶対にこすらない」
レーザー後の肌は軽い火傷のような状態です。カサブタができても無理に剥がしてはいけません。洗顔は泡を転がすように優しく行い、タオルで拭くときも押さえるだけにしましょう。
徹底的な保湿
ダメージを受けた肌は水分を保持する力が弱まっています。低刺激性のクリームを使用し、しっかりと保湿を徹底してください。
美白剤の併用
カサブタが取れた後のピンク色の肌は、非常に日焼けしやすい状態です。医師の指示に従い、ハイドロキノンやトレチノイン、あるいは高濃度のビタミンC美容液を使用して、「戻りシミ(炎症後色素沈着)」を予防します。
日焼け止めは必須
たとえ冬であっても、室内であっても、術後3ヶ月は日焼け止めを欠かさないでください。SPF30以上、PA+++以上のものを目安に、こまめに塗り直しましょう。
まずは専門医のカウンセリングを
「自分はシミ取りができるのかな?」と一人で悩む必要はありません。
シミには多くの種類があり、素人判断で「単なるシミ」と思っていても、実は肝斑だったり、イボ(脂漏性角化症)だったり、あるいは稀に皮膚がんだったりすることもあります。
まずはダリア銀座スキンクリニックのような信頼できる専門クリニックを受診し、肌診断を受けることが第一歩です。医師はあなたの肌質、シミの種類、生活スタイルを考慮した上で、最適な治療プラン(ピコレーザーなのか、トーニングなのか、あるいは内服治療なのか)を提案してくれます。
「できない」と言われることを恐れず、「どうすれば綺麗に消せるか」をプロと一緒に考えることが、理想の素肌への最短ルートです。
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