幹細胞治療で若返りができる3つの理由と費用や副作用について紹介
近年注目されている再生医療の中でも、治療の要となるのが幹細胞治療。
ES細胞やiPS細胞などといった言葉を聞いたことがあるという方も多いと思いますが、幹細胞治療で使用されるのは、組織幹細胞と呼ばれる自分自身の細胞を使った医療です。
幹細胞治療を行うことで、若返りが叶い、体全体を内側から健康に導くことができます。
この記事では、幹細胞治療について詳しくご紹介したあとに、幹細胞治療で若返りができる3つの理由、点滴と注射の違い、費用などをご紹介していきます。
幹細胞治療に興味があるという方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
幹細胞治療とは
外側の美容医療ではなく、内側から若返るための医療として注目されている幹細胞治療とはどのような治療なのでしょうか?
まずは、幹細胞治療について詳しくご紹介します。
幹細胞って何?
そもそも、幹細胞とはいったい何のことを指しているかご存じですか?
人間の体の中にある絶えず入れ替わりを続けている細胞(皮膚や血液など)を、再び生み出して補充する力をもっているのが幹細胞です。
幹細胞には、皮膚や赤血球、血小板などのさまざまな細胞に変化する「分化能」と、まったく同じ能力をもった細胞に分裂することができる「自己複製能」が必要とされています。
また、どのような細胞でも作り出すことができる「多能性幹細胞」と、決まった組織の変わりをつくり続ける「組織幹細胞」に分けられていて、幹細胞治療では組織幹細胞が使用されます。
幹細胞治療の種類
幹細胞治療には以下のような種類があります。
- 線維芽細胞移植
- 脂肪注入法
線維芽細胞移植は、耳の後ろなどから採取した皮膚の線維芽細胞を増殖、培養させたあとに直接肌に戻して細胞を補充する方法です。
一方で、脂肪注入法は腹部などの自己脂肪から不純物を取り除き、良質な脂肪と幹細胞のみを素材とする治療です。通常の脂肪注入で起こりやすかったしこりや石灰化の原因となる不純物を取り除くので、副作用が起こりにくいという特徴があります。
クリニックによって両方の治療を選択できる場合もあれば、どちらか一方の治療を行っている場合もあるため、カウンセリングの際に治療方法についてよく確認するようにしましょう。
幹細胞治療で若返りができる理由
幹細胞治療は「若返りができる」と話題の治療ですが、具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか?
ここからは、幹細胞治療で若返りができる理由をご紹介します。
線維芽細胞を増やすことができる
線維芽細胞とは、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を生成する細胞で、ハリや弾力を保つために欠かせない細胞です。
しかし、老化や紫外線のダメージで線維芽細胞が衰えてしまい、働かなくなってしまうとコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸が生成されにくくなり、肌は弾力を失いシワやたるみが目立つようになってくるのです。これが、肌の老化といわれる現象です。
線維芽細胞は20歳をピークにその後はどんどんと減少していきますが、幹細胞治療によって線維芽細胞を増やすことで、老化を遅らせることができます。
幹細胞治療は、細胞の数を増やすとともに、今ある細胞を強くするという効果が期待できます。
そのため、線維芽細胞が活発になりターンオーバーがしっかり行われることで、若々しさを保つことができるのです。
さまざまな肌悩みに効果がある
幹細胞治療は、以下のような肌悩みに効果を発揮します。
- 小ジワ
- 肌のハリ不足
- 毛穴の開きやたるみ
- ほうれい線 など
これらの肌悩みの原因となるのは、コラーゲンが減って肌に弾力がなくなっていることと関係しています。
コラーゲンが減ることでハリがなくなり、小ジワができたりほうれい線が濃くなったりするという症状が気になるようになるのです。
そこで、幹細胞治療によって新しいコラーゲンを増やすことで、肌の表面だけではなく内側の細胞に働きかけることが可能。
コラーゲン不足によるさまざまな肌悩みに効果を発揮し、全体的に若返ったと感じられるようになります。
病気の予防ができる
そもそも幹細胞治療には、自己修復機能を促す働きがあります。
通常、痛んだり古くなったりした細胞は、修復を行うことができますが、大きく損傷した際や老化が進行していると、自己修復機能が働かなくなることがあるのです。
そのような後遺症が残るほどの病気やケガでも、幹細胞治療によって改善させることができるとされています。
さらに、細胞が痛んだり古くなったりしていても、体に症状が現れるまで自分では気が付かないということもありますが、そのような状態で幹細胞治療を受けることで、細胞の損傷が進行する前に食い止めることができます。
病気として現れる前に予防ができるため、体全体の若返りに効果があるといわれています。
点滴と注射どっちが良い?
幹細胞治療には、点滴と注射がありますが、どちらを選択すればよいか迷ってしまうという方もいらっしゃいます。
点滴は1時間ほどかけてゆっくり血管内に幹細胞を投与し、血液の流れに乗って損傷組織まで幹細胞を自然に送ることができます。
一方で、注射は治療時間が短くて済むことや、局所的に気になるほうれい線や小ジワなどのお悩みに効果を発揮します。
そのため、一概にどちらが良いということではなく、ご自身に合った治療方法をクリニックのカウンセリングで医師と相談して決めるようにしましょう。
幹細胞治療の費用
幹細胞治療の費用は、保険適用になる治療と自由診療の治療があります。
【保険診療】
- 造血幹細胞移植(骨髄移植など)…数百万円の2~3割
- 脊髄再生治療…約150万円の2~3割
【自由診療】
- 間葉系幹細胞…数十万~数百万円
さまざまな治療に使用される幹細胞治療ですが、そのほとんどは自由診療となっており、数十万~数百万円の費用がかかります。
治療にかかるすべての費用が自己負担となるため、事前にクリニックにどの程度の費用がかかるのか問い合わせることや、ホームページで確認することをオススメします。
幹細胞治療の副作用は?
幹細胞治療で使用される体性幹細胞は、自分の体から細胞を取り出して培養するため、副作用はほぼないとされています。
また、iPS細胞で懸念されるガン化についても、心配はいらないでしょう。
しかし、脂肪組織や皮膚を採取する際にできた傷が施術後に痛むことや、注射針や点滴針を刺すことで起こる内出血などは報告されています。
また、麻酔による副反応や中毒症状が出てしまうという方も中にはいらっしゃいますが、幹細胞を投与することでの直接的な副作用はほぼないと考えてよいでしょう。
幹細胞培養液との違い
幹細胞は、培養された幹細胞そのものを投与していく治療ですが、幹細胞培養液は幹細胞を培養する際に分泌される成分で、活性物質やたんぱく質などが豊富に含まれています。
幹細胞治療は高額で手を出しにくい、治療を受けられるクリニックが近くにないなどのデメリットがある反面、幹細胞培養液は幹細胞治療に比べて安価であることや、治療できるクリニックが多いことなどから人気の治療方法です。
幹細胞培養液も、皮膚の再生や毛髪再生、老化防止などさまざまな効果が期待できる治療ですので、興味のある方はクリニックに問い合わせ、カウンセリングなどを受けることをオススメします。
まとめ
幹細胞について詳しくご紹介したあとに、幹細胞治療で若返りができる3つの理由、点滴と注射の違い、費用などをご紹介しましたが、参考になりましたか?
幹細胞治療はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を生成する線維芽細胞を活性化させ、さまざまな効果によって若返りが期待できる治療です。
また、細胞が痛んでしまう前に幹細胞を投与することで、病気の予防もできるため全体の若返りにも効果が期待できます。
幹細胞治療を受けたいと考えている方、若返りに興味がある方は、ぜひこの記事を参考に幹細胞治療をはじめてみてくださいね。