アゼライン酸はシミや肝斑に効く?効果や使用方法を解説!
主にニキビの治療薬として海外を中心に使用されているアゼライン酸。
実はシミや肝斑にも効果があることをご存じでしょうか。
本記事では、アゼライン酸の効果や正しい使用方法を解説しています。
アゼライン酸の使用が向いている人についても紹介しているため、シミや肝斑でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
アゼライン酸って何?どんな人におすすめ?
アゼライン酸とはどのような成分なのでしょうか。
アゼライン酸の用途やおすすめの人について詳しく紹介します。
アゼライン酸とは
アゼライン酸とは、主にニキビや酒さなどの症状に効果があるとされる成分です。
アゼライン酸は大麦・小麦・ライ麦などの穀物に含まれる酸(飽和ジカルボン酸)であり、天然由来のため肌に優しい成分として注目されています。
普段わたしたちが食品として口にしている成分からできているのは、安心できるポイントのひとつではないでしょうか。
副作用も比較的でにくいため、さまざまな肌トラブルを抱えている方が使用できるでしょう。
海外では昔からニキビ治療薬として使用されている
海外では、約80か国でニキビ治療薬や美白医薬品として使用されていることでも知られているアゼライン酸。
しかし、日本ではまだあまり知られていないのが現状です。
アゼライン酸は、日本皮膚科学会で次のように説明されており、医薬品ではなくあくまでスキンケア成分のひとつとしての位置づけにとどまっています。
“面皰・炎症性皮疹に,アゼライン酸外用を 選択肢の一つとして推奨する.但し,保険適用外であ ることに配慮する必要がある”
アゼライン酸は妊娠していても使用できる
アゼライン酸は妊娠中に使用できるのも特徴のひとつです。
アゼライン酸には、同じニキビ治療薬の「トレチノイン」や「アキュテイン」のような催奇形性(妊娠中に薬剤を服用すると胎児に奇形が生じるリスク)がありません。
そのため、アゼライン酸は妊娠している方でも安心して使用できるでしょう。
アゼライン酸がおすすめの人
アゼライン酸は次のような方におすすめの治療薬です。
- ニキビや酒さなどが気になっている
- シミや肝斑・ニキビ痕などの色素沈着を改善したい
- 妊娠中である
- 敏感肌である
アゼライン酸は天然成分が由来のため、肌への刺激が少ないとされています。
そのため、ニキビや酒さ・シミなどの肌トラブルに悩んでいるものの、敏感肌で使用できる治療薬に制限がある方におすすめです。
アゼライン酸にはどのような効果がある?
アゼライン酸には主に次のような効果があるとされています。
- シミ・肝斑の改善
- ニキビの予防と改善
- 酒さの症状を軽減
- 美白作用
それぞれの効果について詳しくみていきましょう。
シミ・肝斑の改善
アゼライン酸にはメラニンの生成を抑制する効果があるため、シミや肝斑の改善に効果的とされています。
同じくシミや肝斑に効果的とされる治療薬に「ハイドロキノン」と「トレチノイン」がありますが、次のような方は使用ができません。
- ハイドロキノン…肌が弱い方
- トレチノイン…妊娠中・妊娠予定の方(胎児への奇形リスクにより)
そのため、アゼライン酸はハイドロキノンやトレチノインに代わるシミ・肝斑の治療薬をお探しの方にぴったりといえるでしょう。
ニキビの予防と悪化防止
アゼライン酸は、次のような作用によってニキビの予防・悪化防止に効果を発揮します。
- 毛穴のつまりを取り除く
- ニキビの原因となるアクネ菌を殺菌する
- 皮脂の酸化を抑えてニキビを予防する
- 皮脂の分泌を抑制してニキビを予防する
ニキビが生じる過程は次のとおりです。
- 毛穴がつまる
- 毛穴つまりに皮脂がたまる
- 皮脂にアクネ菌が感染して赤ニキビや黄ニキビが生じる
アゼライン酸は毛穴つまりの改善やアクネ菌の殺菌など、ニキビの原因を改善することで、ニキビの発生を予防し、すでに生じているニキビの悪化も防止できるのです。
酒さの炎症反応を軽減
アゼライン酸には、酒さの症状を軽減する効果もあります。
酒さとは、皮膚表面の免疫異常によって肌に赤みなどが生じる病気です。
症状は人によってさまざまですが、主に次のような症状が起こるとされています。
- 毛細血管の拡張・肌の赤み
- 毛穴がポツポツする
酒さの原因はあまり詳しく分かっていませんが、生活習慣の改善や、飲み薬・塗り薬による治療が主です。
アゼライン酸は刺激が少なく、普段のスキンケアと併せて使用できるため、酒さの症状を軽減するための塗り薬として気軽に使用できるでしょう。
酒さに関するアゼライン酸の効果については、次の記事でも詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
美白作用
美白作用があるのも、アゼライン酸の特徴です。
アゼライン酸には、メラニンの生成を抑制する効果があるため、ニキビ痕の色素沈着でお困りの方にもおすすめといえるでしょう。
アゼライン酸の主な効果や、効果が出るまでの期間については次の記事でも詳しく解説していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
→アゼライン酸の効果が出るまでどのくらい?副作用などを詳しく解説!
アゼライン酸の使い方は?注意点はあるの?
アゼライン酸は刺激が少ないといえども、治療薬である以上は使用方法や注意点があります。
ここでは、アゼライン酸クリーム(DRX AZAクリア)の正しい使用方法と使用上の注意点について確認しましょう。
アゼライン酸の使用方法
アゼライン酸は、基本的に朝と夜の洗顔後に使用します。
- 洗顔をする
- 保湿をする
- アゼライン酸をつかう
洗顔はたっぷりの泡で肌を直接こすらないようにして洗います。
洗顔後は化粧水や乳液など普段通りのスキンケアを行ってください。
そして、スキンケアの最後にアゼライン酸を使用します。
刺激が少ないため肌全体への使用もできますが、初めて使用する際には刺激を強く感じる可能性があるため、気になる箇所のみに塗布してください。
使用する際の注意点
アゼライン酸を使用する際の注意点は次のとおりです。
- 医師の指示に従って使用する
- 傷や湿疹がある箇所には使用しない
- 使用中に肌に赤みや腫れが生じた場合は使用を中止する
- 万が一目に入った場合はすぐに水で洗い流す
アゼライン酸は酸であるため、塗りはじめは肌にピリピリとした刺激を感じる可能性があります。
そのため、傷や湿疹がある箇所は避けて使用するのがおすすめです。
また、目の周りへの使用も避けてください。万が一、目に入った場合はすぐに水で洗い流し、違和感を感じる場合は病院を受診しましょう。
アゼライン酸に副作用はある?
刺激が少ないアゼライン酸ですが、副作用はあるのでしょうか。
アゼライン酸の副作用や、副作用が出た場合の対処法についてみていきましょう。
基本的に副作用はほとんどない
アゼライン酸には、基本的に副作用がほとんどなく、長期使用が可能です。
小麦やライ麦などの穀物由来の成分のため、安全性が高いことでも知られています。
アゼライン酸の配合率が高い場合、使い始めにピリピリとした刺激を感じることはありますが、数日で刺激に慣れる場合がほとんどです。
そのため、アゼライン酸は治療薬の副作用が気になる方や、妊娠している方などでも安心して使用できるでしょう。
まれにかゆみが出る可能性がある
アゼライン酸は、まれにかゆみを感じる場合があります。
アゼライン酸は酸の性質上ピリピリとした刺激を感じやすく、ピリピリとした刺激によってかゆみが生じる可能性があるのです。
ただし、アゼライン酸のピリピリする刺激やかゆみは一時的である場合がほとんどです。
しばらくすると症状が収まるケースが多いため、様子を見ながら使用してください。
副作用が出たらどうすればいい?
副作用の症状が強く出るようであれば、アゼライン酸の使用量や使用頻度を減らしましょう。
アゼライン酸の使用によるピリピリとした感覚やかゆみは、使ううちに慣れる場合が多いですが、気になる方は塗布する量や頻度を下げることで、症状が改善するかもしれません。
ただ、使用量や使用頻度を変えても症状が治まらない場合は、すぐに医療機関を受診してください。
まとめ
アゼライン酸には、主に次のような効果が期待できます。
- シミ・肝斑の改善
- ニキビの予防と改善
- 酒さの症状を軽減
- 美白作用
刺激が少なく安全性が高いアゼライン酸は、幅広い方が使用できるのが魅力です。
穀物などの天然成分からできた治療薬のため、敏感肌の方や妊娠中の方など、肌治療薬の使用に制限がある方でも安心して使用できます。
普段のスキンケアと併せて使用できる治療薬のため、刺激の弱い肌治療薬をお探しの方は、ぜひアゼライン酸の使用を検討してみてはいかがでしょうか。