ケミカルピーリングの効果は?クリニックで施術できる4つの種類を徹底解説
薬剤を塗布して、表皮の古くなった角質を科学的に溶かして剥離、除去するケミカルピーリングは、自宅で行う洗顔などでは落としきれない古い角質や毛穴の汚れを除去し、なめらかな肌に導いてくれます。
美容に敏感な方なら受けてみたいと感じる方が多いケミカルピーリングですが、具体的にどのような肌悩みに効果が期待できるのでしょうか?
この記事では、ケミカルピーリングについて、ケミカルピーリングの効果、効果を感じられない理由、ケミカルピーリングの種類をご紹介します。
ケミカルピーリングが、どのような肌悩みに効果があるのか詳しく知りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ケミカルピーリングとは
ケミカルピーリングは、一人ひとりの肌悩みに合った薬剤を使用することで、より高い効果を感じることができる治療です。
まずは、ケミカルピーリングについて詳しくご紹介します。
ケミカルピーリングの仕組み
肌は新陳代謝を繰り返しています。細胞が形を変えながら表皮の表面まで押し上げられることで角質層となり、最後には垢や老廃物となって剥がれ落ちます。
この新陳代謝をタ-ンオーバーと呼びますが、周期が早かったり遅かったりすることで乾燥やくすみ、毛穴の開きなどの肌悩みを引き起こす原因となります。
しかし、ターンオーバーは20代をピークにその後は遅くなっていくとされているのです。
ケミカルピーリングは、肌に薬剤を塗布して肌のターンオーバーを整える効果があります。
他にも、薬剤を塗布して表皮表面にある古い角質や肌の汚れを取り除き、新しい皮膚の生成を活性化させることで、肌トラブルを改善させるという仕組みになっています。
ケミカルピーリングの施術の流れ
ケミカルピーリングは以下のような流れで施術が行われます。
- カウンセリング
- クレンジング
- 薬剤の塗布
- 終了
カウンセリングで肌悩みを相談するとともに、医師による肌状態の確認が行われます。カウンセリングでどのケミカルピーリングが合っているのか、医師から提案してもらうこともできます。
薬剤を塗布するため、施術前にメイクを落とし、薬剤を塗布していきます。時間は30分ほどを目安に考えておくとよいでしょう。
終了後はメイクをして帰ることが可能ですが、院から指示された注意点を必ず守るようにしましょう。
ケミカルピーリングのダウンタイム
ケミカルピーリングは、薬剤によってダウタイムが異なりますが皮むけが起こる可能性が高く、5日~10日ほどは皮むけが起こると考えてスケジュールを立てることがオススメ。
また、施術中にチクチクと痛みを感じる薬剤もあり、肌に赤みが出る、乾燥が激しくなるなどの副作用が起こるケースもあります。
ほとんどがすぐに治まる副作用ですが、副作用がなかなか治まらない、医師から説明された以外の症状が出ているなど、不安なことがあれば施術を受けたクリニックに相談するようにしましょう。
ケミカルピーリングの費用相場
ケミカルピーリングは1回8,000~10,000円ほどの価格で受けられることが多いですが、何度か施術を重ねることでより高い効果を感じられる治療なので、クリニックによって設けられているセットメニューを使用するのがおすすめ。
お試しで初回価格にて施術を受けることもできますが、1回、3回、5回などのセットメニューで契約したほうがお得に施術を受けられるケースもあるため、検討してみましょう。
ケミカルピーリングの効果
肌の表面の角質や汚れを取り除くことで、肌本来の透明感や美しさを引き出すケミカルピーリングは、具体的にどのような効果があるのでしょうか?
ここからは、ケミカルピーリングの効果について詳しくご紹介します。
ニキビ・ニキビ跡改善
ニキビは、過剰な皮脂の分泌や毛穴の出口が角化していること、ニキビの原因であるアクネ菌が繁殖していることなどさまざまな原因によって起こります。
ニキビは以下のように悪化していきます。
- 皮脂腺でニキビが作られ皮膚の表面に出ていく
- 毛穴の出口近くで角化異常が起こり、皮脂が外に出られなくなる
- 皮脂が溜まってアクネ菌が増え、炎症が起こる
- 広がった毛穴の壁が破れ、膿をもったニキビができる
- ニキビがつぶれたりすることで更に悪化する
- 悪化したニキビは治った後もニキビ跡として残ってしまう
炎症が起こる前のニキビは白ニキビや黒ニキビ、炎症が起こった後のニキビは赤ニキビや黄ニキビとなり、炎症が起こるほど悪化したニキビは治った後も肌にニキビ跡として残ってしまいます。
ケミカルピーリングを行うことで、皮脂が溜まりにくくなりアクネ菌が活動しづらくなるということや、皮脂の分泌を抑える効果があること、さらに、炎症を抑える効果もあるため、さまざまな状態のニキビに効果的とされます。
また、皮膚のターンオーバーを正常に戻すことでメラニンの排出を促し、ニキビ跡にも効果を発揮します。
シミ改善
シミには以下のようなさまざまな種類があります。
- 老人性色素斑…紫外線が原因
- ソバカス…遺伝が原因
- 炎症後色素沈着…ニキビやかぶれ、やけどなどが原因
- 肝斑…ホルモンバランスの乱れが原因
シミの種類で一番多いのは老人性色素斑という、紫外線が原因のものです。
紫外線を浴びるとメラノサイトがメラニンという色素を生成し、メラノソーム内に蓄積していきます。
メラノソームからメラノサイト、ケラチノサイトとメラニンが受け渡され、ターンオーバーによって徐々に表皮に押し出され垢となって剥がれ落ちるというサイクルです。
しかし、紫外線の浴びる量が多かった、ターンオーバーが正常に行われないなどの理由からメラニンが過剰に生成されたり、うまく剥がれ落ちなかったりすることで、肌の表面にシミとなって現れます。
ケミカルピーリングで肌のターンオーバーを整えることで、角質を取り除き角質層にあるシミが目立たなくなる効果が期待できます。
シワ改善
シワには以下のような種類があります。
- 表情ジワ
- 真皮ジワ
- たるみジワ
- ちりめんジワ(小じわ)
シワのできる原因は種類によってもさまざまですが、とくに加齢によって肌の弾力を保つヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンが減少し、肌が乾燥したりたるんだりすることが原因となります。
ケミカルピーリングは、肌表面の古い角質を溶かし皮膚を新しくすることで、真皮層でヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンが増加する効果があります。
それらが増加することで、肌にハリが生まれキメの整った綺麗な肌へと生まれ変わるのです。
くすみ改善
顔色が悪い、疲れて見えるなど、くすみが原因で顔全体の印象が悪くなってしまうことがあります。
くすみは本来の肌のトーンよりも暗く見えている状態で、ターンオーバーの乱れや乾燥、紫外線、血行不良などが原因です。
古い角質が重なることもくすみの原因となるため、ケミカルピーリングで古い角質を除去することや、ターンオーバーを正常化することで、くすみのない本来の透明感がある肌を取り戻すことができます。
ケミカルピーリングの効果を感じられない原因
ケミカルピーリングは、2週間に1回ほどの治療を5~10回繰り返す必要があります。
そのため、1回の治療で効果がなかったとあきらめてしまうのではなく、何度か治療を続けることが重要となります。
とくにニキビの治療に関しては、1回目の治療直後はニキビができる間隔が長くなるという程度で、大きな変化は感じられない可能性もあります。
しかし、何度か施術を重ねることで新しくニキビができる割合が減ったことや、炎症を起こしているニキビが改善したなどの効果を感じることができるでしょう。
シミやくすみに対しても、同じように1度で効果を感じられるものではないということを覚えておきましょう。
クリニックでの施術は、コースで設定されている場合が多いため、何度か受けることを前提としてお得なコース料金で治療を始めるのがオススメです。
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ケミカルピーリングと市販のピーリング剤との違い
自宅で行える市販のピーリング剤は、医療用のピーリング剤と比べると濃度が低く、肌のケアをするには適していますが、ニキビやニキビ跡の改善、シミの改善などを希望する方は、クリニックでのケミカルピーリングがおすすめです。
市販のピーリング剤には、石鹸タイプ、美容液タイプ、洗い流すタイプがあり、それぞれ肌への効果や負担が異なります。
自分の肌質に合ったものを選ぶのは難しいですが、クリニックで医師の診療を受けてピーリング剤を提案してもらえるケミカルピーリングは安全で、肌への負担も抑えられるでしょう。
また、ケミカルピーリングは医療行為であるため、エステサロンなどでは行われていません。信頼できる医療機関(美容皮膚科や美容外科)で、医師の診療のもとでケミカルピーリングを受けるようにしましょう。
ケミカルピーリングの4つの種類
ケミカルピーリングの種類を一覧にまとめたものが以下になります。
ミラノリピール | サリチル酸マクロゴール | マッサージピール | レチノールピール | |
効果 | ・黒ずみ ・ハリ、ツヤ |
・美白、美肌 ・ニキビ、ニキビ跡 ・毛穴の開き、黒ずみ |
・シワ、たるみ ・美白 ・色素沈着 |
・小じわ ・ハリ、ツヤ ・ニキビ ・皮脂の抑制 ・色素沈着 |
痛み | ヒリヒリと感じることがある | ほとんどなし | ヒリヒリしたりむずがゆさを感じたりすることがある | ほとんどなし |
ダウンタイム | 赤み、皮むけが起こる(約5~10日) | 副作用なし | 赤み、皮むけが起こる(5~10日ほど) | 乾燥、皮むけ、ヒリヒリ感が起こる(2~10日ほど) |
治療間隔 | 1~2週間に1回を5回程度 | 1か月に1回程度 | 1~2週間に1回を5回程度 | 1か月に1回を5回程度 |
ケミカルピーリングには種類がさまざまで、ダウンタイムや治療間隔、効果などが違ってくるため、自分の肌悩みやどの程度治療に通えるかなどを総合的に判断して、どの治療を行うかを決めることをオススメします。
ケミカルピーリングの効果に対するよくある質問
肌に対してさまざまな効果があるケミカルピーリングの、よくある質問をご紹介します。
ニキビが悪化してしまうことはありますか?
治療後、一時的にニキビや毛穴の開きが悪化することがあります。しかし、これは一時的な好転反応で、ケミカルピーリングを行ったことによって、肌の細胞が活性化したことが原因です。
治療を続けて行うことで症状は改善していくことが多いですが、あまりにもニキビが悪化しすぎて不安だという方は、クリニックで医師の診断を受け、医師の判断を仰ぐようにしましょう。
クレーターなどのニキビ跡にも効果がありますか?
症状によっては、ケミカルピーリングだけではニキビ跡が改善しないケースもあります。しかし、自分で効果がなかったと諦めてしまいクリニックへ通うのをやめるのではなく、医師に判断してもらい、別の治療を行うなどの方法を選択するようにしましょう。
施術可能な部位はどこですか?
ケミカルピーリングは、顔だけではなく背中や腕などのボディにも施術が可能です。薬剤によって適している箇所などが違うため、医師と相談のうえ症状に合ったピーリング剤を選ぶようにしましょう。
しかし、体の皮膚は顔に比べると厚いため、症状が改善されるまでに複数回施術を受ける必要があるケースもあります。
併用して受けるとオススメの治療はありますか?
ケミカルピーリングは、ダーマペン4やレーザーフェイシャル、水光注射などと併用して受けていただくと、より高い効果を感じることができます。
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まとめ
ケミカルピーリングについて、ケミカルピーリングの効果、効果を感じられない理由、ケミカルピーリングの種類をご紹介しましたが、参考になりましたか?
ケミカルピーリングは、肌の表面に薬剤を塗布することで古い角質を剥がし、肌のターンオーバーを正常化させてさまざまな肌悩みを解決に導く治療です。
クリニックでの医師とのカウンセリングでどの治療が適切かを見極め、自分にピッタリのケミカルピーリングを見つけてみてくださいね。