グルタチオンを処方してもらうには?必要な条件や理由、注意点を解説
グルタチオン(別名タチオン)は、美白やアンチエイジングの効果が期待できる美容成分ですが、医療機関で処方される医薬品であることをご存じですか?
美容点滴などで定期的に通う患者さんもいるほど、特に人気のあるグルタチオンの内服薬は、ドラッグストアなどで購入できる一般用医薬品とは一線を画しています。
グルタチオンを処方してもらうためにするべきことや、どうして「処方」なのかなど、グルタチオンが医薬品である理由について、解説します。
目次
グルタチオンとは
医療機関で処方してもらえる薬は、様々な手段として医療の現場で使用することを想定して、ヒトを対象として行われる「臨床試験」を行い、その安全性や有効性が確認されている「処方せん医薬品」です。
グルタチオンは医療機関で処方してもらうもので、そのためには医師の診察を必要とする、治療に使用される医薬品なのです。
グルタチオンの幅広い効果
美容点滴としてその名を耳にしたことがある方は多いかと思いますが、実はグルタチオンは、本当に様々な症状に対して重要な効果を発揮できる、元々私たちの体内にある成分の一部です。
グルタミン酸・システイン・グリシンという3つのアミノ酸が結合したペプチドで、特に人間の肝臓や筋肉に広く存在しています。
そんなグルタチオンは肝臓の解毒作用に欠かすことのできない成分で、以下のような症状に対して効能・効果があります。
- 自家中毒・周期性嘔吐症
- 金属中毒
- 妊娠悪阻・晩期妊娠中毒
- 慢性肝疾患による肝機能の低下
- 急性・慢性湿疹、皮膚炎・じんましん・リール黒皮症
- 角膜損傷
グルタチオンは老廃物や毒物をスムーズに排出できる性質のため、成人病予防にも効果が期待でき、日本でも適用効果が認められています。
その他にも、パーキンソン病患者に投与して改善が見られるなど、様々な病状に幅広く効果が期待される成分といわれています。
グルタチオンの美容効果
グルタチオンは体内で合成される成分ですが、20代をピークにその量が年齢と共に減少していくと、肝機能が低下して疲れやすく、代謝も低下し老化が進行していくという、生命の維持のためになくてはならない成分です。
私たちの身体は様々な食品添加物や環境汚染物質の危険に日々晒されていますが、グルタチオンの解毒作用は、日常生活で蓄積しているそれらの毒素の排出を促します。
また、グルタチオンには強力な抗酸化作用やメラニン抑制作用があるので、加齢による様々な肌の悩みに対して外から補給することで、アンチエイジングや美肌、特に美白に効果が期待できます。
グルタチオンは健やかな身体だけではなく、美しく若々しい肌を保つためにも高い効果を発揮する医薬品です。
グルタチオンを処方してもらえる診療科
グルタチオンは美容目的以外にも、様々な診療科で処方が可能ですが、処方してもらうには、どの診療科を受診すればいいのか、保険適用の有無についても併せてご紹介します。
美容皮膚科
グルタチオンは、美容皮膚科や通常の皮膚科において、受診と処方が可能です。
ただ通常の皮膚科で受診した場合、グルタチオンは必要なしと診断されれば処方されることはないでしょう。
美肌や美白効果での治療となれば、美容治療となりますので、どこで処方されても保険適用外の扱いとなり、費用負担は実費となります。
しかしグルタチオンは美容皮膚科で点滴などを行う際、他の効果を追加したい場合など、他の薬剤と併用しても特に問題がないため、希望に近い実費ならではのカスタマイズが可能です。
保険適用外で高額になりがちと思われていますが、他の美容成分とのセットや、回数による割引など、クリニックによって工夫を凝らした違いがありますので、相談してみるといいでしょう。
ダリア銀座クリニックでも、白玉点滴・白玉注射・サプリメントのご用意がございます。
美容皮膚科以外の診療科
グルタチオンは美容治療の他に、以下のような治療にも使われています。
上述した肝疾患などの他に、アルコールの分解を促進する効果を利用した二日酔い症状の緩和など、胃腸科・消化器科による保険適用外での点滴治療が可能です。
妊娠悪阻(妊娠初期のつわりをきっかけとした代謝障害)や高血圧の治療にもグルタチオンは有効とされていて、妊娠悪阻に効く理由は解明されていませんが、40年以上前から保険適用での点滴が施術されています。
ドライアイが引き金で起こる角膜損傷に関しては、眼科での治療でタチオン目薬が、保険適用で処方されます。
これほど様々な症状に対して使われているというところが、医薬品と呼ばれるに相応しいグルタチオンの効果といえます。
オンライン診療
元々は僻地や離島などの過疎地における医療支援を想定していたオンライン診療ですが、コロナの流行により、住む場所や状況問わず、どんな方にも身近な診察方法として広がってきています。
美容医療の世界でも同様で、特に服薬治療やドクターズコスメなどの為にオンラインで受診し、自宅に薬が届くという便利なシステムが利用できるクリニックがとても増えました。
診療点数についても、保険適用外とはいえ対面受診と比べると若干抑えられています。
足を運ばなくていい、待ち時間もない、問い合わせはLINEなどでいつでもできるなど、患者さんのご都合に柔軟に対応できる利点を考えると、使い勝手が良く安心も手に入るので好都合ですね。
ダリア銀座クリニックのオンライン診療についてはこちらからどうぞ。
グルタチオンの摂取方法
グルタチオンは摂取方法により、かかる費用や必要な施術回数に違いがあります。
処方にも関わってくる摂取方法の違いを解説します。
3種類の摂取方法
美容医療におけるグルタチオンの治療では、摂取の方法には以下の3つがあり、どの方法を選択するかを、クリニックの受診時に決める患者さんもいらっしゃると思います。
- 点滴
- 注射
- 内服薬
点滴は「白玉点滴」、注射は「白玉注射」という名前で耳にした方が多いかと思いますが、その主成分がグルタチオンです。
白玉点滴(注射)については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
「白玉点滴(白玉注射)は本当に効果ある?リスクや副作用・継続する重要性について解説」
点滴と注射はクリニックにて施術し、処方してもらえるのは内服薬ですが、それぞれメリットやデメリットがありますので、よく説明を聞いて、しっかり医師と相談して決めましょう。
摂取方法による効果の違い
例えば白玉点滴と白玉注射は、どちらも静脈からの施術になります。
しかし点滴は600~1000mg程度と高い濃度を用量多く投与できますが20~30分と時間がかかり、注射は600mg程度と少な目ですが時間は5~10分程度で済みます。
グルタチオンを増やしたり、美白効果を強力にサポートする高濃度ビタミンCなどを配合したりと、クリニックによってより効果を上げるための調整を行っているおすすめ点滴や注射も紹介されています。
白玉点滴と高濃度ビタミンCとの併用については、こちらの記事をご参考ください。
「白玉点滴と高濃度ビタミンc点滴はどっちがいい?違いは?併用がおすすめの理由も紹介」
そして内服薬は、体内に入ってから様々な臓器を通過する過程があるなど、吸収されるまで時間がかかるのと、服用した分を全て吸収できるわけではないので、効き目としてはどうしても点滴や注射より劣ります。
しかし、入り口として始めやすく、低コストであり、来院の手間がないことや、点滴や注射と併用できるなど、都合に合わせて使用したり、点滴・注射の効果をより引き出したりするための使用が可能です。
服用方法としては、1回50~100mgを、1日3回(食前食後の指定はなし)の服用で、年齢や症状により増減も可能です。
グルタチオン服用に関する注意点
グルタチオンは医薬品として承認を受けていますが、入手方法や副作用には少しだけ注意が必要です。
個人入手は安全面が危険
ネット購入や個人輸入など、グルタチオンを医師の診察なしに入手する方法もあり、コストを低めに抑えることも可能になっているようです。
しかし、偽物を購入してしまったり不純物が混じるなど成分が正確ではなかったりなどの危険性があり、何か起きたとしても全て自己責任になります。
体調に異常をきたしても、相談したり対応したりしてもらえず、健康被害を悪化させる可能性もあります。
あくまでも医薬品ですので、万が一の場合に信頼できる医師に相談できるよう、きちんと医療機関を通して処方してもらうことをおすすめします。
副作用がある
グルタチオンは元々人間の体内にある成分なので、重大な副作用は起こりにくいといわれていますが、稀に食欲不振や悪心・嘔吐、発疹などの症状が見られる場合があります。
ちなみに点滴ではアナフィラキシー症状を起こす方が0.1%未満で見られるという報告があります。
グルタチオンの副作用はほとんどないと言われていますが、症状が酷いようであれば服用を止め、処方した医師やクリニックに相談しましょう。
まとめ
白玉点滴や白玉注射で人気のグルタチオンを、内服薬として処方してもらうためには受診が必要であること、医薬品としての認識が必要であることなどが、分かって頂けたかと思います。
特にグルタチオンは、美容だけでなく健康にも効果がある成分ですので、良いところも難しいところも理解して頂いたうえで、最適な処方を受けることが、望む美しさへの確実な近道になるといえるでしょう。
まずは信頼できるクリニックで、あなたに合ったグルタチオンの形を探すところから始めてみませんか?