ピーリングでシミは消える?効果・施術の種類・効率的に行うためのポイントを紹介
ピーリングは、肌表面の古い角質を取り除き、ターンオーバー(肌の生まれ変わり)を整えることで透明感を引き出す美容施術です。
ニキビやニキビ跡、毛穴の目立ちだけでなくシミにも効果的ですが、本当に効果があるのか疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
ピーリングにはいくつか種類があり、それぞれに得られる効果が異なるため、自分に合った方法を見つけることが大切です。
この記事では、ピーリングとシミの関係やピーリングの種類、効率的に治療を行うためのポイントを紹介します。
目次
ピーリングはシミに効果がある?

シミは年齢や紫外線などさまざまな要因で生じる肌悩みのひとつです。
ピーリングは古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促す施術ですが、なぜそれがシミに効果的とされているのでしょうか。
ここでは、シミの原因からピーリングの仕組み、効果について紹介します。
そもそもシミができる原因とは?
シミができる主な原因は、肌が紫外線などの刺激を受けることで、メラノサイト(色素形成細胞)が活性化し、過剰にメラニンを作ることです。
本来、メラニンはターンオーバーによって外へ排出されますが、加齢やホルモンバランスの乱れ、肌代謝の低下、摩擦や炎症などが重なると、メラニンが肌に残留しやすくなります。
さらに、ストレスや睡眠不足、生活習慣の乱れも肌の回復力を弱め、シミが定着しやすくなることが指摘されています。
ピーリングは古い角質を取り除く美容施術
ピーリングとは、酸などの薬剤を肌に塗布して、肌表面の古くなった角質や毛穴の汚れを除去する施術です。
メスや針を使わずにニキビやニキビ跡、毛穴の黒ずみや開き、肌のくすみやシミ、そばかす
(雀卵斑)、小じわなど、幅広い肌悩みの改善が期待できるため、美容医療が初めての方にも人気です。
角質が厚くなるとメラニンの排出が妨げられ、くすみやシミが目立ちやすくなりますが、ピーリングによって角質が剥がされると、表皮の基底層から新しい細胞が表層へ上がりやすくなり、ターンオーバーが促進されます。
古い角質とともに表層に残ったメラニンを除去しやすくする作用があるため、肌全体が明るくなる感覚を得やすくなります。
ピーリングがシミに効果的といわれる理由
ピーリングがシミに対して効果的とされる理由のひとつは、ターンオーバー促進によってメラニンの排出を助ける点です。
角質層を除去することで、肌の内側にあるメラニン色素が外へ出やすい環境を作ることができます。
さらに、ピーリング後は肌の表面がなめらかになり、次に塗布する美白成分や美容成分の浸透が高まりやすくなるため、併用治療の相乗効果を生むこともあります。
ただし、ピーリング単独ですべてのシミを改善できるわけではなく、深いシミや肝斑、遺伝的なものなどには効果が出にくいケースもあります。
また、施術後に適切なケアを行わないと、逆に色素沈着を招く恐れもあるため注意が必要です。
ピーリングの種類とシミへの効果

Beauty professional applying chemical facial treatment, using blue gloves and soft brush on female client resting on treatment bed
ひと口にピーリングといっても、使用する薬剤や方法によって特徴や効果は異なるため、シミの状態や肌質に合った施術を選ぶことが大切です。
ここでは、ピーリングの代表的な種類とそれぞれのシミへの働きについて紹介します。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、薬剤を用いて古い角質を取り除き、肌の新陳代謝を促す施術です。
シミの原因となるメラニンを排出しやすくするほか、肌の透明感やなめらかさを高める効果が期待できます。
ケミカルピーリングについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
→【ケミカルピーリング】一回の効果は?4種類のピーリングを徹底比較
例えば、『サリチル酸マクロゴールピーリング』は、サリチル酸(BHA)をマクロゴールに溶解した薬剤を用いる方法です。適応や体質にもよりますが、比較的刺激が少ないとされています。
表皮の角質層を薬剤でおだやかに除去してメラニンを排出しやすくしたり、後続の美白成分や導入剤を浸透しやすくすることで、色素沈着やくすみ改善を後押しする効果が期待できます。
→当院の『サリチル酸マクロゴールピーリング』
浸透型ピーリング
浸透型ピーリング(コラーゲンピール系とも呼ばれる)は、皮膚を剥離せずに有効成分を角質・表皮深層へ浸透させ、肌内部の再生を促す方法です。
従来の剥離型より刺激が抑えられ、ダウンタイムを軽減しつつもハリ・透明感の改善が狙えます。
マッサージピールPRX-T33やミラノリピール、ララドクターなどが、代表的な例です。
マッサージピールやミラノリピールについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
→マッサージピールでニキビ跡は改善できる?期待できる効果と施術後のケアを詳しく解説
→マッサージピールと他のピーリングとの違いは?それぞれの施術の特徴と施術効果を解説
→ミラノリピールの効果はいつから?ピーリング治療の特徴や選び方を紹介
例えば、マッサージピールPRX-T33は、トリクロロ酢酸(TCA)、低濃度過酸化水素、コウジ酸などを配合し、表面を剥離することなく真皮層に近い部分へ作用し、線維芽細胞を刺激してコラーゲン生成を促すとされています。
浸透型ピーリングは、剥離によるリスクを抑えつつ、透明感の向上やくすみ除去にアプローチできる選択肢だといえるでしょう。
→当院の『マッサージピール PRX–T33』
→当院の『ミラノリピール』
→当院の『ララドクター』
ダーマペンを使用したピーリング
ダーマペンによって皮膚に微細な穴をあけ、そこから薬剤を浸透させることで、シミの改善が期待されます。
この方法では、皮膚のバリアを一時的にゆるめて有効成分を深部まで届けやすくし、コラーゲン生成や肌の再生を促進します。
シミ改善を期待できるのは、マッサージピールPRX-T33とダーマペンを組み合わせたヴェルヴェットスキン、レチノールピール、ウーバーピールなどです。
ヴェルヴェットスキンでは、ダーマペン4で微細な穴をあけた直後にマッサージピールPRX-T33を塗布します。
これにより、ピーリング剤が肌深部により浸透しやすくなり、表皮の色素沈着を改善しながら肌のハリ・質感を高める相乗効果が期待できるとされています。
→当院の『ダーマペン4』
自宅でのセルフピーリング
市販のピーリング剤を使ったセルフケアは、軽いくすみやざらつきの改善には有効ですが、明確なシミ改善には限界があります。
敏感肌や肝斑がある場合には刺激が強く、かえって悪化させるリスクもあるため注意が必要です。
また、ピーリングで古い角質を取り除けばメラニンの沈着を抑え、シミやくすみの予防効果は期待できますが、単独でシミを消失させるのには限界があります。
根本的な改善を望む場合は、医師によるクリニックでのシミ治療を選ぶのがおすすめです。
ピーリングでのシミ治療を効率的に行うためのポイント

ピーリングはシミの予防や改善に役立つ施術ですが、効果をより感じやすくするためには、正しい方法で継続することが大切です。
ここでは、ピーリングでのシミ治療を効率的に行うためのポイントを紹介します。
適切な頻度を守る
ピーリングは一度で劇的な効果が出るものではなく、肌に負担をかけすぎない範囲で繰り返すことで少しずつ改善を実感できます。
人によって適切な頻度は異なりますが、一般的には2〜4週間に1回程度の施術が推奨され、肌のターンオーバー周期に合わせて行うのが効果的です。
短時間に頻繁に行うと、肌のバリア機能を弱めて赤みや腫れ、炎症、色素沈着を招く可能性があるため、医師の指導のもと適切な間隔を守るようにしましょう。
シミの種類に応じた施術を選ぶ
ひと口にシミといっても、日焼けによる老人性色素斑や肝斑、炎症後色素沈着など原因や深さはさまざまです。
ピーリングの種類によっては、表皮にあるシミの改善は期待できても、真皮層に及ぶものや肝斑は適応外または慎重に対応しなければならない場合もあります。
誤った施術を行うと悪化のリスクもあるため、シミの種類を見極め、医師に相談しながら適切な方法を選ぶことが大切です。
日焼け直後や肌荒れ時は施術を避ける
ピーリングは肌に刺激を与える施術のため、コンディションが整っていないときに行うとリスクが高まることがあります。
特に日焼け直後や肌が炎症を起こしている状態では、色素沈着や赤みが長引く可能性があります。
安全に施術を行うためにも、肌状態が落ち着いている時期を選ぶようにしましょう。
アフターケアを徹底する
ピーリング後の肌は角質が除去されて敏感な状態です。
紫外線や乾燥からのダメージを受けやすくなっているため、必ず日焼け止めを使用し、十分な保湿ケアを行うことがポイントになります。
アフターケアを怠ると、せっかくの施術効果が損なわれたり、逆にシミを濃くしたりする原因になることも。
他にも、肌を擦らないなどの注意点を守り、入念にアフターケアを行って効率的なシミ改善を目指しましょう。
他のシミ治療との併用も検討する
ピーリングだけでは改善が難しいシミには、レーザー治療や光治療、内服薬や美白外用薬との併用が有効な場合があります。
ピーリングによって肌の代謝を整え、薬剤やレーザーの効果を引き出すことで、より高い治療効果が期待できます。
シミの種類や希望する改善度に応じて、医師と相談のうえで複数の治療方法を組み合わせることを検討するとよいでしょう。
まとめ
ピーリングは古い角質を取り除き、ターンオーバーを整えることでシミやくすみの予防・改善に役立つ施術です。
ケミカルピーリングや浸透型ピーリング、ダーマペンとの併用など種類はさまざまで、それぞれに特徴が異なります。
効果をより実感しやすくするためには、適切な頻度やアフターケアを守り、必要に応じて他の治療法と組み合わせることが大切です。
自分の肌状態やシミの種類に合った方法を医師と相談しながら選ぶようにしましょう。