リベルサスは保険適用できる?安全に服用するために抑えるべきポイントを解説
メディカルダイエットの中でも、経口投与で食欲を抑えられるリベルサスは、これから更に人気を増すと予想されますが、かかる費用が気になりますよね。
リベルサスを始めとするGLP-1ダイエットは自費診療なので、通常の病気治療と比べると思いのほか高額になります。
リベルサスが保険適用になる場合や、費用を安くする方法の危険性など、痩せる効果以外の観点から、詳しくご紹介します。
目次
リベルサスの保険適用
リベルサスはGLP-1受容体作動薬といって、血糖値を下げる効果がある薬です。
別名「痩せホルモン」と呼ばれるGLP-1は、元々私たちの体の中に存在するホルモンですが、その分泌量が少ないと、満腹感を得にくく、食べ過ぎてしまい、血糖値のコントロールが難しくなります。
GLP-1受容体作動薬は、この大切な働きをするホルモンを、外部から補う薬です。
糖尿病治療薬であるリベルサスをダイエット治療に利用する場合の、保険適用について解説します。
2型糖尿病の場合は保険適用
リベルサスは本来、2型糖尿病の患者さんに処方される、糖尿病治療薬です。
食生活や運動不足の改善を試みたり、飲み薬によって血糖値をコントロールできない患者さんに注射という形で処方されていました。
元々は注射のみの提供で経口薬の開発は難しいとされていたリベルサスが、2020年6月に日本国内での製造販売が承認され、経口投与での使用が可能になりました。
本来の治療目的である血糖値コントロールは元より、胃腸の働きも調整し食欲を抑制、内臓脂肪の燃焼作用もあるなど、その効果を経口投与で得ることが心待ちにされていた薬といえます。
糖尿病は、悪化すると網膜症や神経障害、腎症などの合併症を引き起こし、治療しても「治る」「治らない」の概念がない、一生付き合っていかなければならない怖い病気です。
リベルサスはそんな糖尿病に対して「どこの医療機関でも一定の負担額で治療を受けていい」と国が認めた治療薬なので、糖尿病患者が3割負担の保険適用で服用することが可能になっています。
保険適用できる肥満治療
肥満外来という、条件を満たせば肥満治療として保険が適用される場合があります。
- BMI35以上の高度肥満の方
- BMI25以上で
脂質異常などの生活習慣病を持っている方
膝や腰などに痛みがある方 - いびきや無呼吸症候群の方
- 半年以上の内科治療で効果がないこと
※BMIとは「体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}」で算出される肥満を表す指標です。
他にも、BMI25以上で、肥満に起因すると思われる健康障害がある方などが対象で、この治療に関しては、サノレックスという薬が使われます。
保険適用におけるリベルサスとサノレックスの費用を比較すると以下の通りです。
リベルサス | サノレックス | |
保険適用対象の治療 | 糖尿病 | BMI25以上の健康障害がある人
又はBMI35以上の肥満治療 |
自費診療の場合の1錠辺りの費用 | 3mg:約143円
7mg:約334円 14mg:約501円 |
1錠0.5mg
約500~800円 |
1日の服用量 | 1錠 | 1錠~3錠 |
保険適用 | 糖尿病:3割負担
減量目的:自費診療 |
保険適用対象に該当:3割負担
対象外の治療:自費診療 |
初診料・検査料等の費用負担 | 有り | 有り |
保険適用のサノレックスの場合だと1錠150~240円を1日1錠から始め、効果次第によって増やすなどして調整しますが、結果がでなければ最終的には1日3錠になる可能性もあり、そうなると薬代だけでも13,500~21,600円と、そこまで安価ではない場合もあります。
本来なら糖尿病の治療薬であるリベルサスを、ダイエット効果を狙って使用する場合は、保険適用とはならず全額負担となりますが、サノレックスを保険適用で使用する場合と比べると、思ったほど劇的な違いを感じない方もいらっしゃるかもしれません。
リベルサスでの治療にかかる費用
リベルサスで治療をする場合、2型糖尿病の患者さんであれば3割負担の保険適用が可能ですが、そうでない場合は、自費診療の扱いになります。
実際、自費診療で行われるリベルサスでのダイエット治療はどの程度の費用になるのでしょうか?
リベルサスは3mg・7mg・14mgと3種類あり、
- 最初は3mgを必ず4週間服用すること
- 増量していく場合は4週ごとに徐々に段階を上げていくこと
- 最大投与は14mgまで
と、守らなければならない決まりがありますが、当然、用量が上がれば金額も変わってきますし、4週間という縛りもあります。
リベルサスの設定金額はクリニックによって違いがありますが、30日分としては大体以下の通りです。
- 3mg:10,000円~20,000円
- 7mg:20,000円~25,000円
- 14mg:30,000円~40,000円
これに、初診料や再診料・検査料などが加算されますが、自費診療と保険診療を一緒に受ける混合診療は原則的に禁止されているので、こちらも自費診療の扱いになります。
自費診療とは
リベルサスをダイエット治療に使用する場合の自費診療について、分かりやすくご説明します。
公的保険が適用されない
自費診療とは自由診療ともいい、国民健康保険や政府管掌健康保険など、公的健康保険が適用されない医療技術や薬剤などによる、保険適用外の診療のことです。
効果が認められない、違法な治療法という訳ではなく、日本国内ではまだ未承認の治療法や最先端の治療法、自分に合った治療法を承認されている治療法以外で選択したい場合などに、自費診療という方法を取ることができます。
自費診療のメリットとデメリット
自費診療の代表的な治療では、がん治療や遺伝子療法、美容治療などがあります。
自費診療には治療の制限がないので、上述のように海外では承認済みの、有効性が証明されている最先端の治療など、患者さんの希望に制約なく応えられるメリットがあります。
しかし、自費診療は高額であることを始めとして、日本では未承認であるため、不測の事態を引き起こさない保証がない、費用設定も医療機関側の自由であるが故に法外な請求に繋がる恐れがあるなど、デメリットもないわけではありません。
リベルサスでのダイエットなど、自費診療を検討する際には、信用できるクリニックを吟味する、用法容量を守る、相談を密にするなど、治療を受ける患者さん側にも、安心して治療を続けるための心構えが必要となります。
リベルサスを安全に服用するために
ダイエット目的の治療として、自費診療で受けられるリベルサスでの治療を、できるだけ安全な形で受けるために必要なことをご紹介します。
リベルサスの副作用を理解する
リベルサスは危険な薬ではありませんが、正しく服用しても副作用がある場合があります。
脱力感や倦怠感、胃腸障害、神経障害、重篤になると低血糖症や膵炎など様々で、2~3週間ほどの服用で改善されていくものもあれば、多くはありませんが極めて危険な症状になる場合もあります。
服用してはいけない方もいらっしゃるような薬だということを、理解した上で安全に使用することが何より大切です。
個人輸入や個人購入の危険性を理解する
上記のような副作用のあるリベルサスを、個人輸入や個人購入が安価ということで、正規ルートではない方法で入手する方の話をよく聞きますが、それは実は大変危険なことなのです。
個人輸入で手に入れた場合はリベルサスに限らず、日本人向けの製品ではありませんので、効果や安全性が保証されていない粗悪品や偽物の可能性があっても、見抜くことはままならないでしょう。
そしてそれは、インターネットなどでの個人購入も同じことがいえます。
リベルサスでいう処の副作用以外の健康被害に遭う可能性があり、どんな成分が含まれているか分からないものを服用すれば、もしかしたら医師でも原因がすぐに特定できない可能性があります。
トラブルをご自身一人で対処しなければいけないと思えば、それがどれほど危険なことなのか想像に難くないでしょう。
クリニックでの処方の安全性を理解する
ダイエット目的のリベルサスの費用について「自費診療だから高いんでしょう?」と思われるかもしれませんが、クリニックや病院で受けられる処方は、何と言っても安全です。
- 他のダイエットサプリや痩身法を紹介
- 体質に合っているかを診察して確認
- 他の薬との飲み合わせが分かる
- 治療中の経過を見て、薬を調整
- 食事の見直しや運動療法など、補助的なアドバイス
- 副作用についての対応やケア
専門的な知識を持った医師が正規ルートから手に入れたリベルサスで、診察の他にも相談や対応を含めた「安心」を一緒に提供する治療を受けられます。
他にも、最近ではオンライン診療を実施しているクリニックも増えてきているので、例えば交通費や、時間を拘束されずに済む費用対効果など、軽減できる部分も多少あるかと思います。
自費診療ではありますが、信頼関係を築いたうえ、見合った費用をお支払い頂くことで、医師の的確な指示のもと、結果を出せるきめ細やかな治療を安心して受けることができるのです。
まとめ
リベルサスが保険適用できるのか、安心してリベルサスを服用するためのポイントなど、詳しく解説してみました。
自費診療は高価なイメージですが、なぜ高価なのか、その費用で得られる安心などの他、非正規ルートで入手する危険性など、リベルサスの使用を考えたときに避けては通れない、大切な部分を知って頂けたかと思います。
リベルサスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
→「リベルサスの効果はいつから?確実に痩せるためにすべきことも紹介」
これからのメディカルダイエットの分野に、美と健康という価値を得る新たな方法として活発に広がるであろうリベルサスが、もし今気になっているのであれば、まずは気軽に相談の予約を取ってみるのはいかがでしょうか。