リベルサスは低血糖の危険性がある?重大な副作用や避けるべきことなどを紹介
以前から注射で「GLP-1」を注入するメディカルダイエットはあったものの、自分で注射をしなければならないことから、諦めていた方も多いようです。
そんな方におすすめなのが、痩せホルモンと呼ばれるGLP-1を経口摂取できる唯一の薬である「リベルサス」です。
1日1回朝に服用するだけで痩せやすい身体へと導いてくれますが、いざチャレンジしようかと思うとリベルサスに危険性はないのか、どんな副作用があるのかなど、気になることが出てくるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、リベルサスの副作用や避けるべきこと、安全にダイエットを成功させる方法をご紹介します。リベルサスによるダイエットを検討されている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
リベルサスは低血糖の危険性がある?重大な副作用とは
リベルサスは、服用することによって血糖値が下がるため、食欲を抑えたり脂肪を燃焼させたり、代謝をアップさせたりなどダイエットをサポートしてくれます。
しかし実際のところ、リベルサスなどのGLP-1受容体作動薬は、2型糖尿病の治療以外での安全性や有効性が確立されていません。そのため、製薬会社および糖尿病学会からはダイエットのために利用することは推奨されていないのです。
では、具体的にはどのような副作用が起こる可能性があるのでしょうか。
リベルサスで起こりがちな副作用とは
以下は、リベルサスの服用後に起こりがちな副作用です。
- 嘔吐
- 吐き気
- 下痢
- 便秘
- 腹部不快感
- 消化不良
- 食欲減退
- 胸焼け
- めまい
- 味覚異常
- 消化不良 など
リベルサスは、2型糖尿病の治療薬としては承認されていますが、肥満治療薬としては国内未承認の薬です。アメリカでは承認されているため、薬自体に危険性はありませんが、服用すると一部の患者さんに上記の副作用が起こる可能性があります。
リベルサスの副作用の中で起こりやすいのが、嘔吐や吐き気、下痢などの胃腸障害です。特に吐き気や下痢が起こりやすく、約5%の方にみられる症状だといわれています。
ただし、胃腸障害はリベルサス本来の作用が強く現れた結果だとも考えられており、2週間から3週間で徐々に解消されることが多いです。
リベルサスでのダイエットは重大な副作用の危険性も
リベルサスでのダイエットは「低血糖」や「急性膵炎」などの重大な副作用が生じる危険性もあります。
【低血糖】
リベルサスなどのGLP-1受容体作動薬は、血糖値が低いとインスリンを分泌させません。
そのため、糖尿病薬の中では低血糖症状が起こりにくいとされていますが、ダイエットに真剣に取り組むあまり、リベルサスを服用しながら極端な食事制限をしてしまうと、低血糖の症状が出る恐れもあります。
血糖値が過剰に低下すると、脈が速くなったり集中力が低下したり、稀に意識を失うこともあり危険です。
脱力感や倦怠感、冷や汗、顔面蒼白、動悸、激しい震え、めまいや吐き気などの症状がある場合は、早めに受診して適切な処置を受けましょう。
【急性膵炎】
リベルサスは、膵臓に働きかける薬です。そのため、膵臓に過度な負担がかかると、嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛や背部痛を伴う急性膵炎が起こることもあります。
リベルサスの服用によってこれらの症状が起こることは稀なので、万が一症状が現れた場合はすぐにリベルサスの服用を中止して担当の医師へ相談してください。
なお、過去に膵炎を患ったことがある方は、その旨を事前に申告しておきましょう。
リベルサスは危ない?避けるべきこととは
リベルサスに限らず、どんな薬でも必ず副作用やリスクがあるものですが、できるだけ安全に入手・使用するためにはどのようなことに注意すればよいのでしょうか。
ここでは、リベルサスを入手・使用する際に避けるべきことをご紹介します。
個人輸入は避ける
個人輸入で入手できる医薬品は、日本国内で出回っているものとは異なり、品質や安全性、有効性が確認されていないものが多いです。
それどころか、偽造品すら多く出回っているのが現状で、商品ラベルにはリベルサスと記載されていても、実は中身が何なのかわからないようなものにお金を支払っている可能性すらあります。
また、自分に適した飲み方もわからずに使用することになるため、正しい用法・用量が守られず、重大な副作用や健康被害が生じる危険性もあります。
リベルサスは、2020年に2型糖尿病の治療薬として厚生労働省の認可を得た比較的新しい薬です。効果が高い分、一定のリスクもあることを忘れないようにしましょう。
事実、リベルサスの個人輸入でのトラブルは頻繁に起きています。自分は大丈夫だろうという考えは危険なので、個人輸入は避け、医師の指導のもと適切に使用しましょう。
併用禁忌を避ける
リベルサスは、同様の作用をもつGLP-1受容体作動薬と併用してはいけません。また、他の糖尿病治療薬と併用すると、低血糖症状を誘発する恐れがあるため避けるようにしましょう。
便秘やむくみ、肥満症の治療で使用されている「防風通聖散」という漢方薬については、リベルサスと併用した場合に重篤なリスクが起こる可能性は低いですが、自己判断せずに担当の医師に相談した上で使用することが重要です。
「リベルサスを使用したけれど、痩せなかったから自己判断で他の薬との併用を考えている」という方は、こちらの記事を参考に痩せない理由について考えてみてください。
なお、リベルサスは膵炎の既往歴がある方や他の糖尿病治療薬を使用している方以外にも、重度の胃腸障害の方や胃摘出術を受けた方、妊娠の予定がある方、妊娠中・授乳中の方、未成年・高齢者は使用できないので注意しましょう。
リベルサスで安全にダイエットを成功させる方法
リベルサスは、吐き気や下痢などの胃腸障害の他、重大なものになると低血糖や急性膵炎などの副作用が生じる可能性のあるダイエット薬です。
副作用やリスクがあると聞くと、服用を迷ってしまうかもしれませんが、実際にリベルサスでダイエットを成功させた方もいらっしゃいます。
GLP-1受容体作動薬の多くが注射を必要とする中、リベルサスは経口摂取で効果を発揮します。
利便性も高いので、できれば上手に利用してダイエットを成功させたいもの。ここでは、リベルサスで安全にダイエットを成功させる方法をご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
リベルサスの危険性と痩せる可能性を比較してみる
自分の身体の健康を考えたとき、副作用の危険性が大きいものはあまり使いたくないのは当然のことです。リベルサスの服用を迷っている場合、副作用の危険性と痩せる可能性を比較してみるのもひとつの方法ではないでしょうか。
例えば、糖尿病でない方がリベルサスを使った場合でも、低血糖の症状が現れる場合もあります。
特に脳下垂体機能不全や副腎機能不全の方、栄養状態がよくない方や食事摂取量が不足している方、激しい運動をしている方、過度のアルコールを摂取する習慣のある方などは、低血糖を起こしやすいといわれています。
リベルサスは、飲むだけで確実に体重が減るわけではありません。それらを総合して考えた上で、リベルサスを服用するかどうかを決めるようにしましょう。
クリニックで処方を受ける
リベルサスで安全にダイエットを成功させるためには、国内の美容クリニックなどを受診して処方してもらうことが重要です。
上記でもご紹介した通り、リベルサスの個人輸入は決しておすすめできません。
一方、日本国内のクリニックで処方された薬は、医薬品医療機器等法に基づいて品質や有効性、安全性が確認されています。副作用に関する情報もきちんと公開されているため、事前にわかっている以外の症状や不具合に見舞われることはほとんどないといえるでしょう。
クリニックで処方されたリベルサスを服用している場合、万が一胃腸障害や低血糖などの副作用が起きたとしても、的確な処置を受けられるので安心です。
医師の指示に従って正しく使用する
リベルサスは、1日のうちの最初の食事や飲水の前に、空腹の状態で服用する必要があります。服用後も少なくとも30分以上は飲食や他の薬の服用を避けなければ、薬の効果を発揮できない可能性があります。
また、リベルサスを分割したり粉砕したり、1度に2錠飲んだりなど用量を守らずに使用した場合などは、求める効果が得られないばかりか副作用が生じる恐れも。
リベルサスは正しい使用が重要であることを理解し、必ず医師の指示に従って服用するようにしましょう。
なお、リベルサスの正しい服用方法について、詳しくはこちらでご紹介しています。
→リベルサスの効果はいつから?確実に痩せるためにすべきことも紹介
まとめ
リベルサスの副作用や避けるべきこと、安全にダイエットを成功させる方法をご紹介しましたが参考になりましたでしょうか。
リベルサスは、食欲を抑えたり脂肪を燃焼させたりなど、ダイエットをサポートしてくれる薬です。
経口で摂取できるため、手軽にダイエットができると話題となっていますが、その一方で胃腸障害や神経系障害が起こったり、低血糖や急性膵炎などの重大な副作用が起こったりする恐れもあります。
ただし、これらの副作用は正しく使用することで防げる場合もあるので、今回ご紹介したことを参考に、リベルサスで安全にダイエットを成功させてくださいね。