ダーマペンとフラクショナルレーザーの違いとは?強みやデメリットなど詳しく紹介
ダーマペンとフラクショナルレーザーは、どちらも皮膚の再生を促して美肌を目指す治療法です。
肌への効果が似ているこの2つの施術から選択する場合、どのような基準で検討すればいいのか悩む人も多いと思います。
この記事は、ダーマペンとフラクショナルレーザーのメカニズムや、それぞれのメリット・デメリットなど、選択の基準となるよう両者の違いを紹介します。
美肌治療を検討している人はぜひご参考ください。
目次
ダーマペンとは
ダーマペンは、最新機種をダーマペン4といい、16本の針を使用し1秒間に1920個もの穴を開け、創傷治癒能力を引き出す治療法です。
繊細な針は髪の毛より細く、真皮層まで届く深さへ直角にはいるため、従来のダーマペンよりも肌への負担が少なく、痛みや出血の抑制も期待されています。
- 毛穴の黒ずみや開き
- ニキビやニキビ跡の凹み(クレーター)
- 小じわやくすみ・ごわつきなど肌の老化
- 肌のハリや弾力
以上のような症状が気になる場合のエイジングケアとしておすすめの治療法です。
ダーマペンについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
→ダーマペンのダウンタイムや効果は?施術直後・経過の症例写真を紹介
フラクショナルレーザーとは
フラクショナルレーザーは、点状にレーザー照射を行って肌に熱ダメージを与え、皮膚の再生能力を引きだす治療法です。
ターゲットに対し面状に照射する従来の方法とは違い、正常組織を温存しながらの照射が可能になったため、効果と安全性のバランスを考慮しながら施術できます。
- 毛穴の開き
- ニキビ跡
- シワ、たるみ
- ハリ不足
- 傷跡
以上のような症状に改善が期待できるフラクショナルレーザーには、以下の2種類のタイプがあります。
アブレイティブ
『アブレイティブ(ablative)』は、切除する・溶かす、などの意味があります。
フラクショナルレーザーにおけるアブレイティブは、照射した部分が組織ごと熱で蒸散することで皮膚に微細な穴があくため、肌へのダメージが伴いますが、新しい肌の再構築が期待できます。
ダウンタイムが長引きますが効果が高いため、傷跡を目立たなくしたい、1回の治療でも分かりやすい効果を感じたい人へおすすめの治療法です。
ノンアブレイティブ
ノンアブレイティブは、アブレイティブとは反対に、皮膚表面に傷をつけないレーザー治療です。
皮膚深部へ熱ダメージを与えて熱凝固または変性のみを起こさせるため、空洞が多数発生し、その刺激によって皮膚細胞を活性化します。
アブレイティブタイプに対して若干効果は落ちますが、ダウンタイムが短くすむメリットがあります。
特に、ニキビ跡や毛穴の開きなどにおすすめです。
ダーマペンとフラクショナルレーザーの強みとは
ニキビ跡を始め、毛穴やしわ、たるみやハリ不足など、施術に適したその症状や効果がおおよそ同様のダーマペンとフラクショナルレーザーですが、それぞれに強みがあります。
どちらを選ぶか迷う場合は、そのメリットといえる以下の特長が検討の材料となります。
ダーマペンは肌悩みで薬剤を選べる
ダーマペンでの施術は、繊細な針で開けた穴に薬剤を染み込ませる、または薬剤を塗りながら穴を開けていくなど、薬剤をあわせることで、肌の再生能力以外にもさまざまな効果で美肌を目指すことが可能です。
ダーマペン専用の美容液やピーリング剤、クリニックによるスペシャルカクテルなど、豊富なバリエーションのなかから、それぞれの悩みに合った成分を選べます。
以下はその一例です。
ハイラアクティブ(専用美容液) | ハリ、小じわ、アンチエイジング、ニキビ跡、毛穴 |
アンチオキシダントカクテル(専用美容液) | 抗炎症、抗酸化、光老化、美白 |
ブライトライト(専用美容液) | くすみ、ツヤ、キメ、保湿、美白、抗酸化 |
レチナールアクティブ(専用美容クリーム) | しみ、ハリ、小じわ、毛穴、ニキビ跡、光老化、アンチエイジング |
ウーバーピール(専用ピーリング剤) | 美白、色素沈着、炎症性ニキビ、トラブル肌 |
コラーゲンブースター | ハリ、キメ、しわ、クレーター |
成長因子 | ハリ、キメ、しわ、アンチエジング |
アムニオジェニクス(FDA認証済) | しわ、ハリ、ニキビ跡、クレーター、毛穴、傷跡 |
PRX-T33 | ハリ、ツヤ、美白、毛穴、ニキビ跡 |
レチノールピール | しみ、くすみ、小じわ、ニキビ |
16本もの極細針が機器の先端についているため、細かい部分の治療にも対応できます。例えば目元の小じわや、小鼻の毛穴など、狭い範囲にも小回りを利かせて対応できます。
また、ダーマペンは針を刺す深さを調整することで、改善したい肌トラブルのための層を狙うことが可能です。
0.25mm(角質層) | 発症中のニキビ |
0.5mm(表皮) | 加齢が原因の小じわ・たるみ |
1mm(表皮と基底層の間) | シミ・しわ・たるみ |
1.5mm(基底層) | 色素沈着 |
2mm(基底層と真皮の間) | ニキビ跡・クレーター |
2.5mm(真皮) | 毛穴の開き |
針が深くなるほど治療の効果は高くなり、同時にダウンタイムも長引きますが、施術後に、ダーマペン専用美容液のハイラアクティブと同成分の3Dマスクをすることで、保湿効果はもちろん、ダウンタイムの軽減が期待できます。
他にも、クリニックによってさまざまな効果があるマスクや薬剤の用意があります。
薬剤と、針を刺す深さ、術後のマスクや薬剤も組みあわせると、オーダーメイドのような施術が可能となるのがダーマペンの魅力です。
ダーマペンと使用薬剤についてはこちらに詳しい紹介があります。
フラクショナルレーザーはさまざまなレーザーで施術が可能
フラクショナルレーザーを施術できる機器はさまざまあり、ダーマペンの比較対象としては炭酸ガスレーザー(CO2フラクショナルレーザー)が一般的です。
以下は、フラクショナルレーザーで施術が可能なレーザー機器の数例と、効果のある症例です。
CO2フラクショナルレーザー | ほくろやいぼ・シミやそばかす・ニキビ跡 |
エルビウムヤグレーザー | 毛穴の開き・たるみ・ハリ・キメ・小じわ・くすみ |
Qスイッチルビーレーザー | シミ・そばかす・くすみ・肝斑・色むら |
ピコフラクショナルレーザー | ハリ・毛穴・小じわ・たるみ |
フラクショナルレーザーは、古い皮膚を新しい皮膚と入れ替えるという『リサーフェシング』という美容治療法が、『フラクセル』の登場により劇的な変化を遂げ、レーザー治療の発展と共に進歩しながら現在にいたっています。
波長や特徴がさまざまなフラクショナルレーザーは今や10種類以上に上り、幅広い治療に役立てられています。
フラクショナルレーザーは、真皮層まで達する熱作用を複数回施術することで、年齢による小じわや毛穴の開き、治りにくい大人ニキビの跡の凸凹、そしてメラニン色素の多い日本人が特に悩まされるシミやくすみといった色のトラブルに至るまでを、新しい皮膚と入れ替えるような改善が期待できるといわれています。
そのようなフラクショナルレーザーのなかでも特にピコフラクショナルは、他の『ナノ秒』であるレーザーと違い、その1000分の1である『ピコ秒』というごく短いパルス幅での照射時間のため、熱ダメージが比較的少なく、痛みも軽減された治療が可能になっています。
ダーマペンとフラクショナルレーザーの違い
ダーマペンとフラクショナルレーザーを詳しく紹介しましたが「結局、どっちがいいの?」と判断を迷うほど、どちらもメリットに富んでいます。
しかし、どちらにもデメリットがあるということは忘れてはいけません。
最後に、ダーマペンとフラクショナルレーザーのメリットとデメリットを比較します。
ダーマペンのメリット・デメリット
ダーマペンの特徴は、以下の通りです。
- ダウンタイムが2~3日と短い
- 若干痛みがある(麻酔クリームなどで対応可)
- 赤みは数日~1週間ほどで消える
- 針の深さが2.5mmのため、それ以上深いニキビ跡には効果が弱い
- 月に1回、3~5ヶ月ほどの施術が理想
- 1回の費用相場は16,000~25,000円
針の深さによって痛みの違いはありますが、肌のダメージが比較的少ないダーマペンは、ダウンタイムの軽さが何よりの特徴といえます。
しかしニキビ跡など繰り返し施術が必要な症例の場合は、1回の施術では効果を感じない可能性もあります。
こつこつと施術を続けられる人や、長いダウンタイムを避けたい人にはダーマペンがおすすめです。
金属アレルギーを持っている人は施術を受けられないため、カウンセリング時に必ず相談しましょう。
フラクショナルレーザーのメリット・デメリット
ダーマペンと比較するためCO2フラクショナルレーザーを例とします。
- ダウンタイムは1週間~10日程度
- 基本的に麻酔をするが、個人差によって痛みがある
- 赤みや腫れは3~4日ほど。かさぶたはダウンタイム終了と同時期に剥がれやすい
- 色素沈着などの合併症を起こすリスクが稀にある
- 月に1回、5回以上の施術が理想
- 1回の費用相場は10,000~50,000円と幅広い
レーザー照射の強さは調整可能ですが、効果が高くなる分痛みも増すことになります。
しかし、CO2フラクショナルレーザーは通常1回で皮膚の10~15%程度の肌が再生するといわれている治療法です。
深いニキビや傷跡の改善、持続期間の長さを求める人は、フラクショナルレーザーのほうが向いているといえます。
上質な施術のあとは上質なスキンケアを
美肌のための施術を受けたら、そのあとのスキンケアも見直してみましょう。
ダーマペンとフラクショナルレーザー、そのどちらの施術を受けたあとでも、低刺激の成分でしっかり保湿することが重要になります。
ダリア銀座クリニックが開発した『ステムセルブースターセラム』は、再生医療から誕生した導入美容液で、成長因子に働きかけるヒト幹細胞順化培養液を使用し、エラスチン・ヒアルロン酸・コラーゲンの産生をサポートします。
施術後の保湿が必要なダウンタイム中の肌にも、クリニックで施術を受けられない肌にもおすすめできる、肌本来の力を引きだす美容液です。
施術の先の肌を守るため、今までよりも上質なスキンケアを始めてみませんか?
ステムセルブースターセラムについてはこちらの記事に詳しく紹介しています。
→ステムセルブースターセラム(Stemcell Booster Serum)の特徴や効果・使い方を紹介
まとめ
ダーマペンとフラクショナルレーザーの違いについて、それぞれの効果やメカニズムを踏まえて紹介しました。
どちらもデメリットはあれど、それでも選びたいメリットがあるのはたしかです。
どのような自分になりたいのか、どのような形で目指したいのか、しっかり見極めて、自分らしく後悔のない選択ができるよう、よく検討して、施術に臨みましょう。
この記事に、そのお手伝いができれば幸いです。