ピコレーザーで肝斑を改善できる!効果的な施術回数や頻度も解説
肝斑とは、30代後半から40代にかけてできやすい目じり下や頬を中心に発生する薄茶色のシミのことです。
ピコレーザーは肝斑の改善に効果的な施術で、低出力のレーザーを繰り返し照射することで肝斑を徐々に薄くできます。
この記事では、ピコレーザーの特徴や施術効果について詳しく解説します。
肝斑対策で行うピコレーザーの効果的な施術回数や頻度、施術後に表れやすい症状とその対処法についてもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ピコレーザーとは
ピコレーザーは衝撃波を使用してメラニン色素を破壊する施術で、シミや肝斑除去に適しています。
ピコレーザーは従来のシミ・肝斑除去に用いられていたレーザーよりもはるかに早い、ピコ秒(1兆分の1秒)単位で照射できるレーザー治療機です。
ピコレーザーには『ピコトーニング』『ピコスポット』『ピコフラクショナル』の大きく3つの照射モードがあります。
照射モードを使い分けることで、一人ひとりの肌の悩みに合わせた治療を行うことが可能です。
照射モードによってそれぞれ治療に適した肌悩みが異なり、肝斑には『ピコトーニング』が効果的とされています。
ここでは上記3つの照射方式についてそれぞれ詳しく解説します。
ピコトーニング
ピコトーニングは低出力のレーザーを顔の広範囲に照射するモードで、シミや肝斑の原因であるメラニン色素を少しずつ減らせます。
高出力レーザーをメラニン色素に当てるとかえって症状が悪化してしまうリスクがありますが、ピコトーニングの低出力レーザーなら、そうしたリスクを抑えて治療を行うことが可能です。
また出力が低い分、施術中の痛みやダウンタイムが少ないのが大きな特徴。
効果を実感するためには施術回数が必要になりますが、痛みを抑えて施術を受けたい人には魅力的なモードといえるでしょう。
以下の記事ではピコトーニングの効果についてさらに詳しく解説しているため、気になる方はぜひチェックしてみてください。
→ピコトーニングは肝斑に効果あり!?改善が期待できる症状を解説
ピコスポット
ピコスポットは気になるシミを集中的に照射できるモードです。
『シミ取りレーザー』と呼ばれることもあり、レーザーを当てた部分のシミが浮き上がって取れます。
レーザーの出力が強く、短時間でシミを除去できる点が特徴です。
ダウンタイムが少ない照射モードでもあり、施術後すぐにメイクできたり、治療後の炎症性色素沈着を引き起こすリスクが少なかったりといったメリットがあります。
ピコスポットの詳しい効果や施術の流れについては以下の記事にまとめているため、ぜひこちらも参考にしてみてください。
→ピコスポットは濃いシミに効果あり!メリットや施術の流れなども紹介
ピコフラクショナル
ピコフラクショナルは高密度のレーザーを肌深部に当てて、肌の凹凸を改善したり毛穴を引き締めたりする効果を期待できるモードです。
皮膚表面を傷つけずにレーザーを照射するため、痛みやダウンタイムが少ない特徴があります。
施術後に赤みが出た場合でも、数日程度で治まるケースが多いです。
ピコレーザーは肝斑に効果的!期待できる4つの効果
ピコレーザーは以下のような効果が期待できます。
- 肝斑の改善
- 毛穴開きの改善
- くすみやシミの改善
- あざの改善
ここでは上記4つの効果について詳しく解説します。
肝斑の改善
ピコレーザーは肝斑の改善に効果的な施術です。
肝斑は目じり下や頬を中心に発生する薄茶色のシミのことで、女性ホルモンの乱れや紫外線が原因と考えられています。
肝斑は高出力のレーザーを照射するとかえって悪化する可能性があるため、ピコトーニングによる低出力の照射で治療を行います。
低出力のレーザーならメラニンを悪化させずに少しずつ破壊できるため、肝斑を効率的に治療可能です。
毛穴開きの改善
ピコレーザーは毛穴開きの改善にも効果が期待できる施術です。
ピコレーザーによって毛穴に詰まった角栓を溶かすことで、皮脂腺を引き締め、皮脂の分泌を抑えられます。
これによって毛穴が目立たなくなり、肌本来のハリや弾力を取り戻せます。
くすみやシミの改善
ピコレーザーは、メラニン色素が原因となって起きるくすみやシミの改善にも効果が期待できます。
ピコ秒で照射されるレーザーによって炎症を起こすリスクを抑え、メラニン色素を少しずつ破壊可能です。
メラニンが破壊されることにより、肌のトーンアップが可能になります。
あざの改善
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や蒙古斑などのあざも、ピコレーザーで治療可能です。
あざの種類に合わせたレーザーを照射することで、改善効果が期待できます。
肝斑と似た種類のあざがいくつかあるため、施術を受ける際は医師にしっかり診断してもらいましょう。
肝斑対策で行うピコレーザーの効果的な施術回数と頻度
肝斑対策でピコレーザーを行う場合、照射モードはピコトーニングを用います。
ピコトーニングの効果的な施術回数は5〜10回程度が目安ですが、しみや肝斑の大きさ・濃さによって変わります。
施術頻度は2週間~1か月に1回が目安です。
効果を早く実感したいからと言って短期間で施術を繰り返すと、かえって肝斑が悪化する恐れがあるため注意しましょう。
施術頻度はクリニックと相談して決めることをおすすめします。
ピコレーザー施術後に現れやすい症状の原因と対処法
ピコレーザー施術後に表れやすい症状として、以下の4つが挙げられます。
- 肝斑が消えない
- 肝斑が悪化する
- 肌が部分的に白くなる
- 皮膚の赤みや痛みが長引く
ここでは上記4つの症状の原因と対処法について解説します。
肝斑が消えない
ピコレーザーによる施術後も肝斑が消えない場合があります。
これはレーザーの出力が弱すぎることが原因で起こるもので、メラニン色素をしっかり分解できていないため、いつまでも肝斑が消えない事態が起きてしまうのです。
またレーザーの出力だけでなく、施術回数が足りていないことも原因として考えられます。
肝斑に使用するピコトーニングは、出力が弱い分、施術回数が必要になる照射モードです。
1度の施術では目に見えた改善効果がみられない場合が多いため、諦めず繰り返し施術を受けるようにしましょう。
肝斑が悪化する
ピコレーザーの施術を受けた後、肝斑が悪化してしまうことがあります。
一般的なシミと勘違いしてシミ改善の施術を行ってしまうと、肝斑が悪化する場合があるのです。
この場合は医師の知識・技術不足が原因といえるでしょう。
またピコレーザーの施術を途中でやめてしまうと、レーザーの影響を受けて肌がターンオーバーする過程で、メラニン色素が表皮に近い場所でとどまってしまうことがあります。
これにより以前よりも肝斑が悪化したように見えるのです。
肝斑の悪化を防ぐためには、信頼できるクリニックで適切な回数・頻度でピコレーザーの施術を受けることが大切です。
肌が部分的に白くなる
ピコレーザーの照射後、肌の一部分のみが白くなる『白斑』になることがあります。
白斑は肝斑治療や濃いシミの治療で特に起こりやすい症状とされ、現時点でははっきりとした原因はわかっていません。
時間とともに徐々に目立ちにくくなるものの、一度できるとどんどん広がってしまうため、信頼できる医師のもとで施術回数・施術頻度を調整して予防しましょう。
皮膚の赤みや痛みが長引く
ピコレーザーの施術後は皮膚に赤みや痛みが生じますが、この症状が長引くことがあります。
肝斑改善を目的としたピコトーニングによる治療は、出力が低いためダウンタイムがほとんどありません。
皮膚の赤みや痛みが長引く場合、医師の知識・技術不足によってレーザーの出力が強く設定されていた可能性があります。
また施術後のアフターケアが不適切だった場合も同様の状態になることがあるため、医師の指示に従って適切なアフターケアを心掛けましょう。
ピコレーザーの施術による失敗を防ぐ方法
ピコレーザーの施術による失敗を防ぐ方法は2つ挙げられます。
- クリニック選びを慎重に行う
- 内服薬や塗り薬を処方してもらう
ここでは上記2つの方法についてそれぞれ解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
クリニック選びを慎重に行う
ピコレーザーの施術による失敗を防ぐためには、クリニック選びを慎重に行うことが大切です。
ピコレーザーの施術で肝斑が悪化したりダウンタイムが長引いたりするのは、医師の知識・技術力不足が原因です。
クリニック選びの際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 施術実績が豊富か
- 専門医資格を有しているか
- カウンセリングは丁寧か
- 肌の状態にあった治療方法を提案してくれるか
クリニックの公式ホームページで施術実績や資格等を確認したうえで、まずはカウンセリングを受けてみることをおすすめします。
内服薬や塗り薬を処方してもらう
内服薬や塗り薬とピコレーザーの施術を併用することで、より効率的に肝斑を改善できます。
処方される内服薬や塗り薬の例は以下の通りです。
- トラネキサム酸:メラニンの生成を抑制する(内服薬)
- シナール:メラニンの生成や蓄積を抑制する(内服薬)
- トレチノイン:メラニンの排出を促す(塗り薬)
- ハイドロキノン:メラニンの生成を抑制する(塗り薬)
市販の薬は有効成分の含有量が少ないため、クリニックで処方してもらうことをおすすめします。
施術を受ける前に、内服薬や塗り薬の処方が可能か相談してみましょう。
まとめ
ピコレーザーによる「ピコトーニング」は、肝斑の改善に効果的な施術です。
ピコトーニングでは低出力のレーザーによって治療を行い、メラニン色素を破壊することで徐々に肝斑を薄くできます。
医師の知識や技術力に左右される施術でもあるため、クリニック選びは慎重に行いましょう。
施術実績が豊富で専門医資格を有しているクリニックなら、失敗のリスクを抑えて肝斑治療を受けられます。