ピコスポットは薄いシミにも効果あり?効率的に消す方法も紹介
ピコスポットは、シミなどの気になる色素沈着にピンポイントでレーザーを照射する施術です。
特に老人性色素斑やそばかすへの効果が高いとされているため、シミを改善したい方の中には「薄いシミには効果がないの?」「ピコトーニングの方が向いていそう」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
実際のところ、ピコスポットは従来のレーザーでは効果が得にくかった薄いシミへの効果が期待できます。
ピコレーザーの3種類の照射モードの中で、薄いシミに効果があるとされているのは、ピコトーニングですが、同じ薄いシミでもピコスポットの方が向いている場合もあります。そのため、施術を検討する際は、自身のシミがどのようなタイプなのかを理解することが重要です。
この記事では、ピコスポットの薄いシミへの効果や、薄いシミを効率的に消す方法をご紹介します。
目次
ピコスポットは薄いシミにも効果あり?
顔や体のシミは、目立つものがひとつだけポツンとできるわけではありません。色の濃いものもあれば、色が薄いもの、小さいものや大きいものなどさまざまです。
最近では、シミに対してピコレーザーが有効であることも知られるようになってきましたが「自分のシミにはどの照射モードが向いているのか」ということまでご存知の方は少ないのではないでしょうか。
ここでは、ピコスポットの薄いシミへの効果や、同じく薄いシミに効果があるとされるピコトーニングとの違いなどについてご紹介します。
ピコスポットはレーザーをピンポイントに照射する施術
ピコスポットとは、シミのある部分にのみ高出力のレーザーを照射し、シミやそばかす、くすみ、タトゥーやアートメイクの除去などに効果を発揮する施術です。
一般的には濃いシミやそばかすをピンポイントで改善する施術として知られていますが、実は薄いシミへの効果も期待できることをご存知ですか?
シミは色が薄いほどレーザーが反応しにくく、また、出力を上げて施術を行う必要があることから薄いシミへの治療は非常に難しく、なかなか思うようにできませんでした。
例えば、Qスイッチヤグレーザーを薄いシミに照射した場合、シミがない部分にまで影響してしまい、肌にダメージを与えてしまいます。施術後に炎症後色素沈着が起こる可能性も高いため、薄いシミに対して強い出力でのレーザー治療を行えなかったのです。
しかし2012年に登場したピコレーザーは、パルス幅(エネルギーが伝わるまでの照射時間)がピコ秒(1兆分の1秒)になり、照射時間も短くて済むようになったことで、熱をほとんど発生させずに施術が行えます。
つまり、熱によるダメージがほとんどなくなったため、これまで取りきれなかった薄いシミやくすみの治療ができるようになったのです。それに加えて治療後の炎症性色素沈着のリスクも軽減できるなど、メリットもたくさんあります。
ピコトーニングの方が薄いシミに効果的?違いは?
冒頭でもご紹介した通り、ピコレーザーにはピコスポットの他にピコトーニングとピコフラクショナルという照射モードがあります。
ピコスポットが狭い範囲にピンポイントで高出力のレーザーを照射する一方、ピコトーニングは弱い出力のレーザーを皮膚の表面にまんべんなく照射する施術です。
濃いめで境目が比較的はっきりしているシミにはピコスポットの方が向いています。
反対にモヤっとしたものや広範囲に広がるものに対しては、ピコトーニングの方が適しているといわれているため、ピコスポットは薄いシミへの効果が薄いと思われがちですが、実はそうではありません。
ピコスポットは、従来のレーザーでは破壊しきれなかった小さなメラニン色素まで粉砕できるので、色の薄いシミにも十分な効果を発揮します。しかも、1回の施術で効果を実感できるなど、ピコトーニングよりも治療が早く終えられる可能性もあるのです。
なお、ピコスポットとピコトーニングのそれぞれの効果について、詳しくはこちらで詳しくご紹介しています。ぜひ参考になさってください。
→ピコスポットは濃いシミに効果あり!メリットや施術の流れなども紹介
→ピコレーザートーニングの特徴と効果、より高い効果を得るためのポイントも紹介
こんな方におすすめ
ピコスポットは、以下のような方におすすめの施術です。
- 1回の施術で効果を実感したい方
- 施術したことをできるだけ周りに知られたくない方
- ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)と診断された方
- タトゥーやアートメイクを除去・修正したい方
ピコスポットは、1回の施術で効果を実感しやすいため、効率的にシミを改善したい方に向いています。従来のレーザー治療では効果を実感できなかった場合も、メラニン色素を衝撃波で粉砕してくれるピコスポットなら効果を得られる可能性もあるでしょう。
また、施術後に患部をテープで保護する必要もありません。テープが目立ってシミ取りをしたことが周囲の人にバレてしまうのを避けたい方や、仕事でダウンタイムが取れない方でも安心して施術を受けられます。
ADMは、従来のレーザーでも治療が可能ではあるものの、やはり施術後のダウンタイムが気になる方も多いようです。ADMの状態にもよりますが、ピコスポットならかさぶたを作らずに除去できる可能性もあるので、医師と相談してみることをおすすめします。
タトゥーやアートメイクについても、ピコスポットなら皮膚に傷をつけずに治療可能です。痛みもわずかな上、ダウンタイムもほとんどなくカラフルなタトゥーまで除去できます。薄いタトゥーなら、1回の施術でキレイに消し去ることができるケースもあるでしょう。
ピコスポットで薄いシミを効率的に消す方法
ピコスポットは、濃いシミだけでなく薄いシミへの効果も期待できる施術です。
フォトフェイシャルや光治療では歯が立たなかったシミや、Qスイッチヤグレーザーなど、従来のレーザー治療では難しいとされているシミにも有効です。
薄いシミであれば1回の施術で除去できる可能性も高いですが、中には数回の施術が必要だったり、再発したりする恐れもあります。ここでは、ピコスポットで薄いシミを効率的に消す方法をご紹介するので、ぜひ参考になさってください。
ピコトーニングと組み合わせる
ピコスポットは、ピコトーニングと組み合わせることで、薄いシミを効率的に消し去ることができます。特にシミが薄すぎるためにピコスポットが反応しにくい場合や、炎症後色素沈着が生じてしまった場合、そばかすがある場合などは、ピコトーニングとの併用がおすすめです。
なお、ピコスポットとピコトーニングを併用する場合、一般的に以下の3種類の中から最適な手順で施術を行います。
1:ピコスポットをシミ全体に照射してからピコトーニングでレーザーを顔全体に照射する
最初にピコスポットで集中的にシミを薄くして、その後に残ったシミや色素沈着などをピコトーニングで薄くする方法です。色と形がはっきりとしているシミがある方や、ピコスポット後の赤みなどを許容できる方に向いています。
2:ピコトーニングで顔全体のシミやくすみを改善してから残ったシミをピコスポットで改善する
ピコトーニングで顔全体のシミやくすみを改善した後、ピコスポットで残ったシミを除去していきます。全体的に薄いシミが多い方やダウンタイムをできるだけなくしたい方、長い期間の治療が可能な方におすすめです。
3:ピコトーニングを行いながら必要に応じてピコスポットを行う
色や形がはっきりしているシミと、薄いシミが混在している方に向いている方法。
薄いシミになればなるほど、シミがない部分との色の差が繊細になっていくため、ピコトーニングでの治療を基本として追加でピコスポットを行い、反応や効果を見ながら治療を進めていきます。
セルフケアを徹底する
ピコスポットの施術後は、徹底したセルフケアが重要です。炎症後色素沈着を防ぎ、シミを復活させないためにも、以下のセルフケアを行いましょう。
- 患部への刺激を避ける
- 日焼け止めや帽子、日傘などでの紫外線対策を徹底する
- 生活習慣を整える
- ストレスの解消に努める
ピコスポットを行った肌は、軽いやけどのような状態です。患部を必要以上に触ったりこすったりなどして刺激を与えてしまうと、炎症が起こって色素沈着が生じる恐れもあるので注意しなければいけません。
ピコスポット後のセルフケアや色素沈着の予防方法について、詳しくはこちらでご紹介しています。ピコスポットの効果を最大限に引き出したい方は、ぜひご覧ください。
→ピコレーザー後のお肌はどうなる?注意点と公開しないためのセルフケア
→【ピコレーザー】ピコスポット後の経過は?色素沈着の予防方法も紹介
まとめ
ピコスポットの薄いシミへの効果や、薄いシミを効率的に消す方法をご紹介しました。
ピコスポットは、濃いシミへの効果が高いことで知られていますが、ピコトーニングと同様薄いシミにも効果を発揮します。従来のレーザー治療では除去できなかったような薄いシミやそばかすも除去できる上、1回の施術で済むケースもあります。
クリニックによっては、ピコスポット打ち放題などのメニューが用意されていたり、定額のサブスクプランに含まれていたりする場合もあるので、カウンセリングで相談してみましょう。