マッサージピールは効果ない?治療の効果を得られない原因とデメリットについて解説
マッサージピールは、肌にピーリング溶剤を浸透させることで、機械で角質を剥離するのではなく自然な排出を促す美容医療です。
従来のケミカルピーリングとは異なり、皮膚組織を刺激することでコラーゲンの生成を促し、シワやシミを改善する効果も期待できます。
一方でマッサージピールには意味がないという考え方もあります。マッサージピールを受けたのに効果が出ない原因はなんなのでしょうか。
この記事では、マッサージピールの効果と、施術のあと肌が変化する実感が得られない理由について解説しています。
マッサージピールを受ける上でのデメリットや注意点についても説明しているため、参考にしてください。
目次
マッサージピールに期待できる効果
ピーリングとは、タンパク質分解酵素を含む特殊な薬剤を皮膚に塗り込むことで、古い角質の分解と剥離を促す美容治療です。
ピーリングには複数の種類がありますが、マッサージピールの場合は角質をはがすことよりも、マッサージを通して薬剤が肌に浸透するように促すことが目的の治療法となっています。
従来のケミカルピーリングでは、薬剤を使って強引に角質をはがそうとすることなどから、肌へのダメージが大きくダウンタイムが長くなったりかさぶたができたりする副作用が見られました。
クリニックによっては、マッサージピールとダーマペンやイオン導入といったメニューと組み合わせることで美容効果を高める工夫をしています。
マッサージピールは、皮膚に浸透する薬剤の作用によって肌を健康な状態に導き、角質が「自然に剥がれるように促す」新しいピーリングです。
美容薬剤を、マッサージによって表皮層に存在する基底細胞まで浸透させることで、コラーゲン生成の活性化、細胞のターンオーバーの正常化、黒ずみや角栓の改善を目指します。
コラーゲン生成を活性化
真皮層に存在する線維芽細胞はコラーゲンを生成する工場の働きをします。マッサージピールでは、線維芽細胞を刺激しコラーゲンの生成を活性化させる効果が期待できます。この性質から、マッサージピールはコラーゲンピールと呼ばれることもあるほど、コラーゲンの働きを重視した治療となっています。
コラーゲンは皮膚に水分を保ち、弾力やハリを出すために欠かせない成分です。コラーゲンが正常に作られることで、肌が垂れ下がったりシワができたりすることを防ぎます。
ターンオーバーの正常化
マッサージピーリングの薬剤には、TCA(トリクロロ酢酸)という成分が配合されています。トリクロロ酢酸は、真皮層に浸透することで線維芽細胞を刺激する作用を持っています。
線維芽細胞は保湿成分のヒアルロン酸とエラスチンを生成し、皮膚の生まれ変わりに必要な水分の維持を行う重要な細胞です。十分な水分があるからこそ、表皮の最深部である基底細胞から新しい細胞が作られ、徐々に成長しながら角質層まで上がることができます。
つまりマッサージピールは、皮膚組織の細胞のターンオーバーを促し、角質層に残った古い細胞が老廃物として排出されるのを促すことで肌のくすみやシミ、シワなどを改善しようとする治療法です。
毛穴の黒ずみ改善
毛穴の詰まりや黒ずみ、ニキビができる原因の一つが、古くなった角質が毛穴に詰まって排出され無くなってしまうことです。
マッサージピールを行うと、古い角質の自然な排出が促されるため、毛穴の詰まりを予防することが可能になります。
また、毛穴の黒ずみは過剰に分泌される皮脂のせいで起こることもあります。マッサージピールによってコラーゲンやヒアルロン酸のバランスが良くなると、肌が潤って過剰な皮脂が抑制できます。
このようにして、角質の掃除や皮脂の適度な分泌量を保つ効果が毛穴に黒い角栓ができることを防ぐ効果をもたらします。
マッサージピール、ケミカルピーリングについては以下の記事でも紹介しています。参考にしてください。
→【ケミカルピーリング】一回の効果は?4種類のピーリングを徹底比較
→ニキビ跡は症状によって治し方が違う!ニキビ跡の種類や原因を詳しく解説!
→美容クリニックでできるいちご鼻の治し方3選!種類や原因など詳しく解説
マッサージピールの効果が得られない理由3つ
マッサージピールを受けても意味がないといわれる理由は、主に3つあります。1つめは施術の回数とタイミングについて、2つめはアフターケアの問題、そして3つめが医療機関以外のサロンで施術をうけたことです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
施術の回数が適切ではない
初めてマッサージピールを受ける場合の理想的な施術頻度は、1〜2週間に1回、平均5回です。慣れてきたら、2ヶ月に一度のタイミングで継続すると効果を実感しやすくなります。
治療を受けてから次に受診するまでの期間があまり長く開いてしまうと、前回の効果が薄れてしまい治療の効率が落ちます。
また、患者さんの肌の状態によってはもっと早いサイクルで治療を受けるほうがいい場合もあります。適切な回数のマッサージピールを適度な頻度で受けることで、肌悩みの解消につなげることができます。
ダウンタイムのケアが不十分だった
マッサージピールのダウンタイム中は、薬剤のから受けた刺激の影響で肌が敏感になっています。そのため、保湿ケアや紫外線対策を十分に行う必要があります。
術後の肌が十分に守られていない場合、紫外線や手でこする刺激によって色素沈着を起こすリスクがあるからです。
低刺激の保湿化粧水やクリーム、日焼け止めを使い、外出時には日傘や帽子などで日差しを遮る工夫が必要です。
ダウンタイムの敏感肌対策に最適「Stemcel Booster Serum」
ダリア銀座スキンクリニックが独自に開発した美容液「Stemcel Booster Serum」は、ダウンタイムの敏感肌の保湿ケアにも最適です。
ヒト幹細胞順化培養液といって、成長因子を多く含む溶液から抽出した美容成分を配合しています。ヒト幹細胞は細胞の生まれ変わりを助け、皮膚の保湿成分が自然に増えていくよう促す効果を持っています。
ピーリング後の皮膚に保湿成分を補うのではなく、肌そのものの力を高めてくれる美容液です。余計な成分が入っておらず非常に低刺激なため、ダウンタイムのケアだけでなく日常的なスキンケアアイテムとして幅広く活用していただけます。
Stemcel Booster Serumについては以下の記事でも解説しています。参考にしてください。
→ステムセルブースターセラム(Stemcell Booster Serum)の特徴や効果・使い方を紹介
エステサロンなどでピーリングを受けた
マッサージピールは、特別な医薬品を用いた医療行為です。そのため、医師や看護師など医療の国家資格を持っているスタッフにしか施術できません。
エステサロンで働いているのは、協会認定資格といって法人などが制定した資格を持ったエステティシャンやセラピストがほとんどです。
マッサージピールに用いる薬剤は温度管理などが非常にデリケートで、専用の設備のある施設で医療の知識技術を身につけたものにしか扱うことができません。
エステサロンにマッサージピールという施術メニューがあっても、全く違う溶剤を用いている場合がほとんどです。
したがってマッサージピール本来の効果を得ることは難しくなります。安全性を重視するためにも、クリニックが行っているマッサージピールを受けるようにしましょう。
マッサージピールの効果が現れる時期
マッサージピールを受けてから効果が出るまでの期間は、およそ5日間です。施術後2、3日経つと、肌に浸透したトリクロロ酢酸の作用でターンオーバーが活発化し、古い角質がぽろぽろと剥がれ始めます。
このとき、肌が赤くなり痛みやかゆみを感じる場合がありますが、皮膚が再生するための自然な反応です。時間が経てば新しい細胞が表皮に上がってきて改善していくため、かゆみ止めなどの必要はありません。
ただ保湿ケアは十分に行う必要があります。赤剥けの状態の皮膚は非常に傷つきやすいからです。
古い角質が剥がれ、皮膚がきれいになるまでの期間が約5日間です。その後、マッサージピールの効果は10日ほど続き、徐々に落ち着いていきます。
長く効果を得たい場合は、回数の見出しで解説したように、2〜3週間置きにクリニックで治療を受けることがおすすめです。
まとめ
マッサージピールの効果について解説しました。マッサージピールは、コラーゲンの生成を促しながら細胞のターンオーバーを活性化することで、機械を使わずに古い角質を落としやすくする治療法です。
マッサージピールを受けても効果を実感できなかったとしたら、治療を受けた回数が少なかったか、医療機関で正規の薬剤を使った治療を受けていないという可能性が挙げられます。
マッサージピールは、的確な知識と技術を持った医療スタッフが行えば高い美肌効果を期待できる美容治療です。
肌の状態に合わせてどの程度の頻度で何回通えばいいのかを、あらかじめ医師や看護師と相談したうえで定期的に受診することが効果を実感するためのポイントです。
エステサロンではなく美容クリニックを選び、信頼できるスタッフに治療をお願いできるか確認しましょう。