シナール・トランサミンを処方してもらうには?効果や副作用を紹介
とくに顔にできてしまったシミやそばかす、肝斑などは、日々のスキンケアではなかなか改善させるのは難しく、美容医療に頼る方も多いですよね。
美容医療の施術とともにオススメしたいのが、美容内服薬です。
その中でも今回は、シミやそばかす、肝斑に効果的な「シナール」と「トランサミン」について、効果や副作用をご紹介します。
シミ、そばかす、肝斑を内服薬で改善させたいと考えている方、どのように処方してもらうべきかわからないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
美容皮膚科で処方される「シナール」「トランサミン」とは
美容皮膚科で処方される「シナール」や「トランサミン」は、美容内服薬、美白内服薬などと呼ばれるお薬で、肌の状態を整えてシミやそばかすを薄くする効果が期待できる薬です。
シミやそばかすは、主に紫外線や加齢が原因でターンオーバーが乱れて生成されたメラニンが排出されずに肌の表面に出てきてしまっている状態です。
内服薬にはいくつか種類がありますが、ここではシナールとトランサミンの効果や副作用について詳しくご紹介していきます。
シナールとは
シナールはアスコルビン酸(ビタミンC)とパントテン酸カルシウム(ビタミンB5)が配合されている内服薬です。
ここからは、シナールの効果や副作用について詳しくご紹介します。
シナールの効果
シナールに含まれるアスコルビン酸とパントテン酸カルシウムには以下のような働きがあります。
- アスコルビン酸……メラニンの生成を抑制する、抗酸化作用、コラーゲンの生成を促進する
- パントテン酸カルシウム……糖分、脂質、タンパク質の代謝を促す、アスコルビン酸の吸収を促す
パントテン酸カルシウムが一緒に配合されていることによって、アスコルビン酸の持つ美肌効果を高めることができます。
主な効果はメラニン色素の抑制ですが、それ以外にも抗酸化作用によって細胞をダメージから守ることや、コラーゲンの生成を促すことで肌にハリを与える美肌効果も期待できます。
シナールの副作用
シナールは、もともと体内にあるビタミンCやビタミンB5といった成分が配合されているお薬なので、過剰な副作用のリスクは低いとされています。
体重の増加や白髪の増加などを気にする方も多いのですが、医学的根拠のない噂なので副作用として心配することはないでしょう。
しかし、以下のような副作用が報告されていますので、注意が必要です。
- 嘔吐
- 下痢
- 胃の不快感 など
いずれも消化器系の副作用となるため、このような症状が出た際は服用を一旦中止して医師に相談するようにしましょう。
トランサミンとは
トランサミンは、トラネキサム酸を主成分とする内服薬で、美容目的以外にも口内やのどの炎症を抑える働きがあることから、さまざまな症状に処方されるのが特徴です。
ここからは、トランサミンについて詳しくご紹介します。
トランサミンの効果
トランサミンはトラネキサム酸を成分とする内服薬で、1965年から長い間臨床の場において活躍しているお薬です。
体内の炎症を起こすプラスミンの働きを抑える効果があり、抗炎症効果や抗出血、抗アレルギー作用が期待できることから、口内やのどの炎症が起こっている際にも処方されます。
シミへの治療はとくに肝斑の治療に多く用いられるのが特徴で、肝斑ができる要因の一つである、メラノサイトを活性化させてしまうプラスミンの働きを抑える効果があります。
トランサミンの副作用
以下は、トランサミンの副作用として考えられる症状です。
- 食欲不振
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 胸やけ
- 皮膚のかゆみ
- 眠気 など
これらは報告されている副作用となりますが、トランサミンの服用によって副作用が起こるのは稀なケースです。しかし、このような副作用が出たら服用を中止して医師に相談するようにしましょう。
また、シナールと同様に白髪の増加を気にされる方もいらっしゃいますが、トランサミンの服用によって白髪が増えたという例は報告されていないため安心して服用するようにしましょう。
「シナール」と「トランサミン」は併用がおすすめ
炎症後の色素沈着によってできるシミや、ホルモンバランスの乱れなどによってできる肝斑によく用いられる「シナール」や「トランサミン」の内服薬。
医師の診断によってどちらか片方のみを処方されることもありますが、希望すると両方とも処方してくれる可能性もあります。シナールとトランサミンはそれぞれに役割があるため、可能であれば併用した方がよいでしょう。
ここでは、シナールとトランサミンの併用をおすすめする理由と、外用薬との併用についてご紹介します。
「シナール」と「トランサミン」の併用をおすすめする理由
シナールは、シミやそばかすを目立たなくする効果が期待できるのに対し、トランサミンはシミやそばかすが新たにできるのを防ぐ効果が期待できる内服薬です。
つまり、シナールで今あるシミやそばかすを目立たなくすると同時に、トランサミンで出来るだけ増やさないようにすることで、さらなる美肌効果が期待できるということです。
ただし、トランサミンは血液を固まりやすくする作用があることから、血栓症がある方やピルを服用中の方などは使用できないため、医師とよく相談して処方してもらうようにしましょう。
外用薬との併用も効果的
シナールとトランサミンは、併用することで美肌効果を高められる可能性があります。しかしこれら2つの内服だけでは、シミやそばかすをすべてなくすのは難しい場合がほとんどです。
そのため、シナールとトランサミンの服用に加えて、ハイドロキノンやトレチノイン酸などの外用薬、ビタミンC誘導美容液を併用するなど、体の内側と外側の両面から治療を行うことをおすすめします。
なお、外用薬も市販で購入することも可能ですが、有効成分が少量しか配合されていなかったり、使い方によっては副作用が出たりする可能性もあるので、医療機関で処方してもらったほうが確実です。
ただし内服薬と同様、外用薬の選択についても医師とよく相談し、最適なものを選ぶようにしましょう。
内服薬の効果を高めるには
シナールやトランサミンでせっかくメラニンの酸性を抑制しても、紫外線を浴びてメラノサイトを刺激してしまっては意味がありません。
そのため、日傘や日焼け止めをしっかりと使用して紫外線の影響を最小限に抑える必要があるほか、内服薬の効果を早く実感できるよう、規則正しい生活習慣や食生活を送ることが重要です。
肌のターンオーバーを正常化するためにも、ストレスを溜めない生活を心がけ、しっかりと睡眠を取りましょう。
「シナール」や「トランサミン」を処方してもらうには
シナールやトランサミンを処方してもらうには、医師の診察を受ける必要があります。医師の診察によって、必要と判断されれば処方してもらうことができるため、まずは美容皮膚科へ行って医師の診察を受けましょう。
シナールやトランサミンは市販薬も発売されていますが、医療機関で処方されるものとは成分の配合量が異なります。たとえば、トランサミンの場合は市販薬だと750mgまで、医療機関で処方されるものだと2,000mgまで配合することが可能です。
より高い美容効果を期待したいという方は、市販薬ではなく医療機関で処方されたシナールやトランサミンを服用することをオススメします。
シミにオススメの美容医療
シミへの治療は内服薬だけではなく、美容医療も同時に併用することで高い効果が期待できます。
ここからは、シミにオススメの美容医療をご紹介します。
トリニティプラス
トリニティプラスは、1台で以下の3役の施術ができる複合治療機器です。
- 光治療と高周波……美肌効果
- 赤外線と高周波……たるみ改善
- ダイオードレーザーと高周波……シワ治療
肌悩みに合わせてこの3つのモードを組み合わせ、単体治療では引き出せない相乗効果を生むことが可能。
シミだけではなく小じわやたるみといった加齢とともに増えるお悩みに対して、すべての治療を同時に行うことができるのが特徴です。
トリニティプラスについて、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
→トリニティ・プラスとフォトRFの違いとは?それぞれの特徴と具体的な効果を解説
→トリニティ・プラスのメリット・デメリットを徹底解説!受けるべき人の特徴とは?
→トリニティ・プラスの治療は2回目以降でも効果はある!複数回の治療がお得な理由とは
サリチル酸マクロゴールピーリング
サリチル酸マクロゴールピーリングは、ケミカルピーリングのなかでも副作用を抑えながら、古い角質を溶かして肌を再生することができる治療です。
肌のターンオーバーを正常に戻すことによって、蓄積されたメラニンを排出し、メラニンが蓄積しにくい肌状態へと導くことが可能。
繰り返し治療を行うことで治療の効果を高めることができるため、定期的にメンテナンスとして施術を受けることをオススメします。
ケミカルピーリングについて、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
レチノールピール
レチノールピールは、イエローピールとも呼ばれるピーリングで、レチノール誘導体をナノカプセル化(リポソーム化)して従来よりも赤みやかぶれといった肌への刺激を抑えた施術です。
レチノールには抗酸化作用があり、シミやくすみを改善させるだけではなく、ハリ、小じわの改善にも効果があります。
ビタミンAが不足していることでの肌への不調を回復させ、ターンオーバーを正常化することができます。
レーザーフェイシャル
レーザーフェイシャルは、比較的パワーが弱めのアレキサンドライトレーザーによって、顔全体にレーザーを照射して、シミやくすみを改善する施術です。
このレーザーには脱毛効果やコラーゲンの生成を促進する効果も期待できるため、顔全体のシミや肌質改善を希望している方にオススメ。
照射時は痛みを和らげる冷却ガスが装備されているため、痛みを軽減できることも特徴として挙げられます。
レーザーフェイシャルについて、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
→レーザーフェイシャルとは?5つの効果や持続期間、経過や症例を紹介
まとめ
シナールやトランサミンは、美容皮膚科や皮膚科で処方してもらうことができます。処方のためには診察を受ける必要があり、医師の判断によってどの服用薬を処方されるかは異なりますが、希望がある方はカウンセリングや診察の際に申し出るようにしましょう。
シナールやトランサミンは市販薬も発売されていて、ドラッグストアなどでも購入することが可能ですが、配合されている成分の量が少なく高い美容効果は期待できないため、より高い効果を得たいという方は、医療機関を受診することをオススメします。
しかし、シミやそばかす、肝斑へ処方される内服薬は、保険が適用されないため、全額自己負担の金額となります。事前にクリニックでの処方金額はどの程度になるのか調べておくとよいでしょう。
また、内服薬の服用と同時に、記事内でご紹介したような施術を行うことで、効果的にシミを改善に導くことができます。
シミへ効果のある施術はさまざまなので、ご自身の予算や通院頻度、症状などを医師と相談しながら、最適な治療を選択するようにしましょう。
シミやそばかす、肝斑への効果を期待して内服薬の服用をはじめたいと考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。