ヒアルロン酸注射の翌日に腫れる原因とは?むくみ対策やダウンタイムの過ごし方
ヒアルロン酸注射は、シワやほうれい線の改善や、鼻や唇の整形などに用いられますが、施術後に患部が腫れることに不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
ヒアルロン酸注射で患部が腫れる原因の多くは、むくみ・感染症・アレルギー反応です。
むくみの場合、ダウンタイムの一般的な症状であり特に心配はいりません。しかし、数週間以上腫れがひかなかったり、施術後からかなり時間が経ってから腫れが出たりした場合は、専門の治療が必要です。
この記事では、ヒアルロン酸注射による腫れの原因や対処法について解説します。
腫れを長引かせないためのダウンタイムの過ごし方について紹介しますので、ヒアルロン酸注射を受ける際の参考にしてください。
目次
ヒアルロン酸注射の翌日に患部が腫れる原因
ヒアルロン酸注射をした箇所が腫れてしまう原因は、注入したヒアルロン酸が一時的に周辺の水分を吸収することで起こるむくみであるケースが多いです。
これはダウンタイムに起こる反応の一種であり、必ずしも治療が失敗したというわけではありません。
ヒアルロン酸は保湿効果が非常に高く、肌の水分を維持するために欠かせない成分です。美容治療としてヒアルロン酸を注入した際、周辺の水分との親和が強く起こることで、腫れたり盛り上がったりする反応が見られます。
むくみが原因の腫れは、ヒアルロン酸注射から数日〜1週間ほどで鎮静化します。もしも、1週間以上経ってもむくみがおさまらない場合、何らかの異常が起こっている可能性があるため、クリニックに相談しましょう。
しこりや不自然な腫れができてしまった
むくみが原因の腫れ以外に、シコリができてしまうケースもあります。
しこりができる原因は、表皮組織に注射したヒアルロン酸を免疫細胞などが攻撃する異物反応によるものです。
しこりの部分が炎症して痛みや赤みが出る場合もありますが、異物反応そのものが発症する件数はごくわずかです。もともと体内で生成される物質であるヒアルロン酸は、免疫の攻撃対象になりにくいからです。
異物反応が出てしまう原因は、ヒアルロン酸になにか別の物質が混ざったり不衛生な環境で治療を受けたために最近感染を起こしたりすることが考えられます。
ヒアルロン酸注射後のしこりに対する注意点
ヒアルロン酸注射の治療を受けた後、腫れやしこりができた場合、患部を触ったりマッサージで解消しようとしたりすることは避けましょう。
なぜなら、注入したヒアルロン酸の位置が物理的な刺激でズレてしまう可能性があるからです。
一般的なしこりは、時間の経過で自然に肌に馴染んで消えていく場合が多いです。そのため、無理に解消しようとする必要はありません。
洗顔やクレンジングの際は、患部に強く触れないように注意してください。痛みを伴うしこりの場合は、すぐ皮膚科を受診するようにしましょう。
ヒアルロン酸注射後の遅発性結節について
ヒアルロン酸注射から数週間〜数ヶ月後に患部が腫れた場合、遅発性結節というアレルギー反応が生じている可能性があります。
遅発性結節の主な症状は、患部の腫れやしこり、痛みなどです。ヒアルロン酸を注入した患部に腫れと痛みの両方を感じる場合は、アレルギー反応または感染症による症状が示唆されます。
遅発性結節が起こりやすいのは、次のような疾患を持っている方です。
- 自己免疫疾患を持っている方
- 喘息、アトピー性皮膚炎の治療中の方
感染症が原因の遅発性結節には、抗生物質を用いた治療が行われます。アレルギー反応を抑えるためには、ステロイド剤の内服薬などが処方されるのが一般的です。
並行して、ヒアルロン酸の溶解注射により、患部のヒアルロン酸の分解を促進することもあります。腫れや痛みのある患部のヒアルロン酸が無くなることで、結節の要因も無くなるからです。
ヒアルロン酸注射の副作用については以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
→ヒアルロン酸注射の効果とは?施術を受ける前に知っておきたい注意点も紹介
→ヒアルロン酸注入による皮膚壊死の初期症状と早期治療の重要性
→ヒアルロン酸注射の副作用やリスクを回避方法と共に紹介
ヒアルロン酸注射で目の下が腫れる原因
ヒアルロン酸注射で腫れが起こりやすい箇所の一つに、目の下が挙げられます。
なぜなら、注射の針が毛細血管を傷つけることで、内出血を発症しやすいからです。
目の下の他にも、唇やほうれい線周辺は顔の中でも皮膚が薄い箇所であり、注射針の影響で内出血が起こりやすくなっています。
涙袋をふっくらさせる施術を行った際は、特に腫れが起こりやすいため注意とケアが必要です。
涙袋の腫れや内出血の対処法
涙袋の内出血を防ぐために、注射器ではなくマイクロカニューレを使う方法があります。
マイクロカニューレとは、通常の注射針よりも柔らかい素材でできており、先端が丸い注射針です。針の先端ではなく、側面に穴があるのが特徴的です。
マイクロカニューレは血管を傷つけにくく、万が一毛細血管に刺さっても出血量を抑えることが可能です。
針を一回刺したとき、広範囲にヒアルロン酸を浸透させることが可能であり、血行の阻害を抑えながら治療をすることができます。
涙袋の腫れや内出血が心配な方は、医師にマイクロカニューレでの治療を相談することも検討しましょう。
ヒアルロン酸注射後の腫れが改善するまでの目安
ヒアルロン酸注射をした後、患部のむくみや腫れは治療による一般的な反応と考えられています。それでも「顔の腫れはいつ改善するのだろう」と心配になる方も多いでしょう。
ヒアルロン酸注射をした翌日から患部が腫れた場合、多くのケースでは2~3日以内に改善へと向かいます。症状自体も軽症であることが多く、コンシーラーでカバーすることで目立たなくすることが可能です。
腫れは時間の経過とともに自然と鎮静していくため、長くても1週間程度で元の状態に戻っていくことが多いです。
ただし、腫れが1週間以上続いたり、痛みや赤みが出て感染症やアレルギー反応が疑われる場合は、すぐに治療を受けたクリニック、または皮膚科を受診してください。
腫れを悪化させないためのダウンタイム過ごし方
ヒアルロン酸注射後の腫れを悪化させないためには、施術の直後から数日間にわたって、運動や高温の入浴などの血行を促進する行動を避けることが望まれます。
患部に内出血が起こっている場合、血行が促進されることで出血量が多くなってしまうからです。また、むくみが出ている場合も、血行の影響で腫れている箇所が広がる可能性があります。
飲酒や顔のマッサージなども注意が必要です。アルコールは血管を拡張させて血流を促進する可能性があり、マッサージは炎症によってしこりとなった部分を刺激してしまうからです。
ヒアルロン酸注射を受けてから2〜3日、長くても1週間程度は、患部の血行を促進する行動に注意しましょう。
注射後の腫れがひかない場合の対処法
ヒアルロン酸注射後に腫れやむくみが1週間以上続く場合は、治療を受けたクリニックに相談してください。
数日間でも腫れが気になり、できるだけ早く腫れを解消したい場合には、まず患部をよく冷やすことをおすすめします。
保冷剤や氷嚢などを使ってこまめに冷やすことで、血流の減少を促し、さらに炎症を鎮める効果にも期待できます。
ヒアルロン酸注射は、針で皮膚に傷をつけるため、施術した箇所が過敏に反応しやすい特性があります。そのため、保湿化粧水やパックなどで患部を保湿することも重要です。
ダウンタイムのケアに最適な美容液「Stemcell Booster」
「Stemcell Booster」は、ダリア銀座スキンクリニックが独自に開発したヒト幹細胞由来成分配合の美容液です。
主成分となっているヒト幹細胞順化培養液は、成長因子といって肌の再生や若返りを促進する作用を持っています。保水力やハリの改善を促進する効果に期待できることに加えて、天然成分を中心に調合されているため低刺激であり、ダウンタイムのケアにもおすすめです。
ヒアルロン酸注射後に敏感になっている肌の保護や保湿にも使用できます。患部の腫れや赤みを早く改善したい方は、「Stemcell Booster」の使用をぜひ検討してみてください。
まとめ
この記事では、ヒアルロン酸注射後の腫れについて解説しました。
ヒアルロン酸注射後の患部の腫れは一般的な症状であり、ヒアルロン酸の高い保水力が原因で起こる自然な反応です。数日以内で腫れが沈静化する場合が多いため、基本的には特別な治療をする必要がありません。
ただし、炎症反応やアレルギー反応が原因である腫れが起こったり、内出血が悪化したりして腫れたりすることもあります。1週間以上続く腫れ、あるいは一旦症状がおさまってからまた腫れてきたというときは、すぐに治療を受けたクリニックに相談しましょう。
ヒアルロン酸そのものは、人の体内でも生成されるもので、副作用が起こることはごく少数となっています。
ヒアルロン酸注射後の副作用やダウンタイムのことで心配な方は、施術前に担当医師と十分な相談と情報共有を行うことで、不安が緩和されるでしょう。